東京消防庁一類採用の試験科目は多すぎる?科目の特徴と対策のコツ
本記事は東京消防庁消防官1類採用試験の試験科目と攻略法を解説しています。
東京消防庁消防官1類採用試験の試験科目は5分野17科目
東京消防庁の採用試験では、一次選考に教養試験という筆記試験があります。
教養試験とは、あなたの計算処理能力や文章読解力、一般的な基礎学力を測るテストのことです。
特徴は、とにかく科目数が多いことで以下の5分野17科目で構成されています。
1 数的処理
数的推理
判断推理
空間把握
資料解釈
これら4科目で構成される分野です。
計算問題を多く含む分野のため、苦手な人が圧倒的に多いんですよね。僕も苦手でした!
<例題1>
<例題2>
こういった問題がたくさん出題されています。数学みたいな問題もあれば、算数やクイズ問題のようなイメージですね。
教養試験の中では出題数が圧倒的に多い(約3割)です。
ここで点を取れるかどうかが合否を大きく左右するので、優先的に勉強しましょう。
2 文章理解
現代文
英文
この2科目で構成される分野です。
300字〜400字程度の文章を読んで、趣旨・内容が合っている選択肢を選ぶ問題。
<例題>
時間をかけて読み込めば解ける問題は多いです。
しかし、1問に3分も使うと時間切れになってしまいます。なので、文章の読み方を身につけて速答できるように準備しておきましょう。
3 社会科学
政治
経済
社会
これら3科目で構成される分野です。
日本国憲法や選挙制度、経済政策や社会時事(日本国外で起きた最新の出来事)などを勉強します。
<例題1>
<例題2>
社会は日頃からニュースや新聞を見ておけば解ける問題も多いです。
一般知識の中では、出題範囲が狭い方なので得点源にできるといいでしょう。
4 人文科学
日本史
世界史
地理
国語
これら4科目で構成される分野です。
科目を見てわかるように、The 暗記科目です。
<例題1>
<例題2>
暗記科目なので、覚えれば覚えた分だけ点数を取りやすいです。
しかし、出題範囲が広く覚えても覚えてもキリがないため、やり過ぎには注意が必要。
5 自然科学
数学
物理
化学
生物
これら4科目で構成される分野です。
見てのとおり、理系科目です。数的処理と同じように計算力が求められるので苦手な人が多いです。
<例題1>
東京消防庁の特徴でもあるのですが、自然科学の出題が大きいです。
なので、全部捨てるとそれだけでかなり不利なので注意してください。勉強する科目や範囲を見極めて着手することが大切ですね。
以上が、教養試験の傾向です。
高校・大学受験に比べると試験科目が倍増するので、科目の多さに手こずることがあります。これまでの受験勉強とは少し違った工夫が必要なので、次に対策方法を紹介しますね。
教養試験を効率よく勉強するには出題範囲の理解が大事
僕自身、公務員試験を受験して大学職員として働いていますが、総じて大変だったのは「科目数が多すぎる」ということです。正直、17科目もまともに勉強しようと思えばとんでもない時間がかかってしまいます。
そこで大事なのが適当に勉強を進めるのではなく、どの科目から勉強すれば点を伸ばしやすいか考えること。具体的にいうと出題範囲の理解が必要です。
出題範囲にを理解して勉強すれば、
どの科目がよく出て、
必要ない分野はどこなのか
を、簡単に判断できます。逆にいえば、何も知らないまま適当に勉強するから落ちるのです。
そもそも人生のかかった試験なのに、適当に対策すること自体がナンセンスなんですよね…。
出題範囲を知るのは簡単ではない
「とりあえず参考書、問題集を買った。ネット、Youtubeで試験科目や傾向を理解した!これで教養試験を勉強できるぜ!!」
そう思ったはずなのに、いざ参考書や問題集をやろうとしたら
『あれ?結局なにから手をつけたらいいの…?』
こんな感じになりませんでしたか?もしくはなっていませんか?僕も試験科目と範囲の広さには悩まされました…。
こうなってしまう原因は、
あなたが出題傾向をきちんと理解していないまま(したつもりで)勉強しようとしているからです。
「数的推理と判断推理が重要」
「自然科学は捨てた方がいい」
「日本史は江戸時代〜明治時代が頻出」
などの情報は、予備校の説明会に参加したり、ネットで探したりすれば無料で知ることはできます。
でも、肝心の「何をどこまでやればいいのか」といったデータはまったくでてきません。
一般的な情報や頻出度はアテにならない
すでに勉強を始めている方なら気づいていると思いますが、テキストには重要度が記載されています。
一般的には、この重要度が高い科目・分野から順に勉強していくと思います。しかし、この重要度は信用してはいけません。
なぜなら、全試験の平均値だからです。同じようにネット上で飛び交っている情報の多くも一般論(平均値)にすぎないので注意が必要です。
使っているテキストの重要度をみると、「日本史の江戸時代は頻出度A」とあるけど、それは東京消防庁のデータなのか。
予備校の説明会では、日本史は江戸時代が頻出と言っていたけど、それは東京消防庁の話なのか。
あるブログには数的推理の速さが重要と書いてあるけど、それは東京消防庁の話なのか。根拠はあるか。
そこを意識することが大切なのです。
勉強できる人とできない人の差
たとえば、「東京消防庁の数的推理は『速さ』の出題が多い」というデータがあるとします。
このデータに基づくと、「東京消防庁を受験する人は数的推理の『速さ』から勉強するといい」、ってことになりますよね。これをAパターンとします。
一方、他の公務員試験を分析して、警視庁と市消防、さらには海上保安官の数的推理は「速さ」の出題が多い、だとすると。
「もしかすると数的推理は『速さ』が重要なんじゃないか?」という推測が成り立ちます。これをBパターンとします。
では、効率よく勉強するためには「Aパターン」と「Bパターン」のどちらの思考でするのがいいのでしょうか?
正解は「Aパターン」で勉強すること。
なぜなら、勉強範囲を大幅に削減できるからです。簡単にいえば、覚える量が少なくなるので短期間でも十分に対策できるんですね。
こう考えれば、圧倒的に「Aパターン」で勉強するべきです。
勉強が苦手、点数が取れない人の多くは、がむしゃらに問題数をたくさんこなして、そのとき覚えた知識を本試験で使う、いわば「Bパターン」のようなな勉強をしています。
それに対して勉強ができる人は、まずは出題範囲をきちんと理解し、必要な科目・範囲にそって勉強する手法をとります。
これができる人とできない人の差です。
出題範囲をきちんと理解していると、他のライバルたちが100問解かないとできるようにならないところを、たった10問解けばできるようになるくらいの差が生まれるのです。
そして、この正しい思考法で勉強をしていくためには、やはり「出題範囲」を正しく理解することが不可欠になります。
過去10年間の出題範囲を公開します
独学で勉強している方やこれから対策を始める人は、過去問を集めたり、分析したり一人では難しいこともあると思います。
そこで以下の記事で過去10年間の出題範囲をまとめたデータを公開しています。
「何から勉強すればいいんだろう・・・」と悩んでいる人には必要なデータだと思うので、ぜひ参考にしてください。
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