ヒッチハイク旅を終えて

ヒッチハイクを終えて2日経った。時が経つにつれて終わったという実感と寂しさを感じている。社会の中で生きる小さな自分や時代の流れの速さについていけていない感覚で不安や焦りを感じ、どう生きていくのか毎日考えている。


ヒッチハイクを通じてバックグラウンドが多種多様で普段会えないような人に出会うことができた。90歳になっても小さいミニバンで全国を乗りまわすスーパーおじいちゃんや4つの会社を持つ経営者、男は金だと豪語する工場長、同年代の女の子、レールから外れ自動車をレッカー車で運び、販売するお兄さん。生き方も考え方もそれぞれ全然違うくてめちゃくちゃ面白かった。


何が正解なんてない。


それぞれの人にそれぞれの人生のストーリーがあり、それこそが価値だった。


そしてもう一つ学んだことがある。

それは「自分の頭で考えて選択し、行動する」ことだ。ありきたりな言葉かもしれないがとても大切だと思った。今までは義務教育→高校→大学→就職という決まったレールみたいなものになんら疑問を持たずに生活してきた。他人が受験するから自分も受験する。他人が知名度の高い企業に行くから自分も世間の目を気にして目指す。自分はどうしたいのか、どう生きていきたいのかなんて考えてこなかった。一言で言えば「思考停止」の状態だ。だからやりたいことが分からない、将来が不安だとかいう状態になってしまったのだと思う。おそらく多くの若者も同じ「思考停止」の状態になっているが故にやりたいことがわからないになっているんだろう。



友人に高校卒業後、自分の意思でそのままストレートで大学に行かず、リゾートバイトやオリンピックの手伝いをしたり、オンラインのプログラムに参加したりして自分がやりたいと思ったことに対して素直に取り組んでいる友人がいる。現在、彼は離島で生活しているが、泣くまで内省し、自分がどう生きたいのか、どういう価値観を持っているのかを真剣に考えている。大学という安全な枠組みの中にいる自分が言うのはおこがましいが、正直、彼みたいな自分軸を持った人間は社会にとって価値のある人材だと思う。海外ではギャップイヤーが一般的であるが、日本社会で周りから白い目で見られる可能性があった中で自分の頭で考えて選択したことは凄いことだ。



ヒッチハイク中でも色んな人に話を聞いた。乗せてもらう人にそこの共通項があるのか分からないけどそれぞれの人生や仕事について聞く中で「自分の頭で考えて選択し行動している」人が多かった。その分、話す内容も面白いものばかりだ。



ヒッチハイクをする過程でも目的地はどこで、どれくらいの時間をかけて声掛けをし、乗せてもらうためにどんな工夫をすれば効果的かなど自分の頭を使う機会が多くあった。頭を使い慣れていない自分にとってはしんどかった。


ただ、これらの経験を通じて言えることがある。



人生はヒッチハイクだ。


車が捕まらないなど困難に陥っても自分の頭で考えて違う仮説を立て軌道修正する。人生もtry and error の連続だ。


ヒッチハイク旅の余韻に浸る毎日であるが学んだことを活かしてやりたいと思ったことは全てやり、自分の頭で考えて選択し行動する人間になる。


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