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広告振り返り:~6月総括編~


・6月の広告のあらすじ

・ショッピング広告の大量発生

 2023年6月で目立ったのは、nonnotooを筆頭としたショッピング広告の数々だと言えるだろう。
 これはTwitter広告のみならず他のサイトにもバナーで表示され、Tiktokなど他SNSでも見かけるというインターネット全体でのブームになっていた印象がある。通販サイトとしてはnonnotooのみならずliliyago-buy、gossiny.com、oneysy.shopなど様々なバリエーションが存在するが、いずれも同一のサイト構成、同一の商品を取り扱っていたりするので、ここではひとまとめに「クローン系ショッピング広告」と表現しております。
 詳しくは6月当時に書いた以下の記事も参考にどうぞ。

・脱毛広告も大量発生

 ショッピング広告とまでは行かなくとも、メンズクリア系の脱毛広告も多かった。しかもメンズクリアはアマギフプレゼントの金額が3万円から6万円に増額していたし、メンズクリア以外にもレイロール、RBL、メンズRushと様々な脱毛広告が「夏前の閑散期だから」という理由一本で広告が爆増していた。
 この夏前の閑散期という理由は、4タイトルも脱毛広告をやっている辺りで確かに真実らしいと言えるでしょう。それぞれの脱毛サロンで少しずつ内容も異なっており、脱毛器がすごいとか、新規開店だから予約が取りやすいとか、様々な付加価値をつけて俺で脱毛しろと言わんばかりです。これだけ脱毛広告をやっているんだから脱毛したい奴は皆脱毛したんじゃねえかなあ。
 ちなみに脱毛広告という意味ではアイスダンディ、アイスレディという脱毛器の広告もあったので、6月は空前の脱毛ブームだったとも言える。怪しいショッピング広告のポータブル髭剃りまで含めるのであれば、ムダ毛への殺意が非常に高い月だったと言えるだろう。

・タイトル変更戦法が過熱

 かつて犬を助ける広告でしのぎを削ったベイラーレジェンドが「橋かけ目達人を目指せ! ベイラーレジェンド」に変わり、「X-ヒーロー:みんなを助けろ!」が「X-ヒーロー:泥棒を捕まえろ!」にタイトルを変更。X-ヒーローに至ってはタイトル変更2回目なので、たかだか半年でタイトルが変わり過ぎである。
 広告するミニゲームに合わせてタイトルを変えていく勢いというか、偽ゲームと一目で分かりづらくする努力には感服するところがあります。頻繁にタイトルを変えることで新作ゲームに見せかけて、ダウンロードを促進しようという姑息な手段である可能性もあります。
 ちなみにX-ヒーローは7月末に「駐車場ゲーム」にタイトルを変更しました。やりすぎです。

・ルーキー級の注目タイトル

・女神楽園 ガーデス・パラダイス

 女神楽園 ガーデス・パラダイスはドルフィンウェーブ、放置少女、無期冥途、動画の小さい広告など、2023年の広告のトレンドを全部まとめてパクっていった。
 基本的にこういう新作ゲームの場合偽MMOに落ち着いてみたり、放置少女パロだけやって消えていくのが普通のパターンだと言うのに、女神楽園は色々な所からリサーチした事を伺わせるのが好印象。
 この調子で行くとその時々の旬な比較的セーフな広告をパクっていくような新スタイルでやっていく可能性がある。今後が楽しみなタイトル。

・ムーンライズ・領主の帰還

 あなたこれ先月もピックアップしたでしょ! と思われるかもしれないが、ムーンライズは見れば見るほど味がする面白い広告を出してくれるのよ。
 広告と言えばシンプルに失敗するだけだと思うかもしれないけども、ムーンライズはとことん失敗する事もある、目覚ましい大成功をして逆転する事もある、どこからアンケートしたのか分からない人気投票広告もある。やり方は色々あるよ、と教えてくれているようです。
 いずれも見ていて楽しい広告が目白押し。本当に長くやって欲しい広告はムーンライズかもしれません。

・ゲーム推奨

 かねてより存在しないゲームばかりを広告していたゲーム推奨だが、今回になって存在しない偽ゲームにタイトルをつけ始めました。自分は『デッドオースⅡ デッドソウルボックス』と、『ビースト・カース』が好きです。
 偽ゲーム広告はJmin gamesが始めた時にはカッコいい、面白そうなゲーム映像を作る事にかまけてタイトルをつけていなかったんだけども、ゲーム推奨は違う。こっちはタイトルをつける事によってそのゲームの実在してる感を高め、カッコいいBGMとコンセプトアートによってプレイしたいと言う欲求を高めるのが見どころ。
 あとは実際にゲームを出すだけです。頑張って!

・ミドル級の注目タイトル

・X-ヒーロー:泥棒を捕まえろ!

 X-ヒーローとベイラーレジェンドがタイトルを変更していたんだけど、今回取り上げたいのはやっぱりX-ヒーローの方。何故ならX-ヒーローはミームを出だしに取り入れた映像や、無駄にAI要素を突っ込んでみたりと単に偽ゲームを垂れ流すだけの存在では無いからです。
 
その点ベイラーレジェンドは何となく橋を架けるゲームをフックに使ったんじゃないか? その手書きパートはX-ヒーロー側のパクリなんじゃないか? と思ってしまいました。ベイラーレジェンドが悪かったわけでは無い。これまた偶然か必然か、X-ヒーローが被せてきたタイトル変更に敗れてしまったのだ。
 しかも後の7月にタイトルを変えているんだよX-ヒーローは。もう気合の入り方が違うと言うか、そんなにタイトルと広告のテーマをコロコロと変える奴があるかって笑ってしまいました。すごい。

・メンズクリア

 メンズクリアはアマギフが6万円に増額されたというトピックスが多数投稿されていたけども、それ以外にも「メンズクリアの広告がしつこくてすみません、ネットのアンチコメントも全部知ったうえでやってたんだけど夏前の集客のために仕方なかったんです!」みたいな弁明までやっていたのが刺さった。
 個人的にこういうお詫びしながら広告したり、広告をしておきながらスキップしないで見てくれなどとお願いしたりするのは大嫌いなんだけども、メンズクリアに関してはこれ以降脱毛広告を控えると宣言しておきながら結局7月8月も広告してやがる肝の座り方が気に入った。
 メンズクリアリスペクターも多数生まれ、今後脱毛広告戦争はより加熱するだろう。行くだけでアマギフ1億円分だけ配布するようになったら行きますので、よろしくお願いします。

・オタ恋

 オタ恋は太った男性とモデル女性のカップル姿を掲示するという新作AI広告を出してきたのが見どころ。オタ恋の生成AI捌きが日に日に上達していないか?
 この太った男性と女性シリーズは普段のオタ恋よりも高い注目度を維持しており、生成AI技術を尖らせる事によって成功している例のひとつだと言えるだろう。AI技術に驚いているアカウントは皆でオタ恋をもっと取り上げろ!!

・ライト級の注目タイトル

・デリケアエムズ

 夏頃の広告で定番になりつつある股間戦士エムズーンの新作です。もはや言葉は不要でしょう。
 変な面白広告を見たいのであればこれを見ろ!

・ダイドー、ひいては推しの子のコラボ力

 光の広告界隈では推しの子のコラボ広告が異様に多い事もそろそろ取り上げるべきでしょう。
 6月だけでダイドー、逆転オセロニア、キャラバンストーリーズとコラボしているんだけど、実はそれ以前からホットペーパービューティ、パナソニックなどとコラボしており、3月に推しの子が登場してから4ヶ月連続でコラボ広告を出しているんですよね。
 延々と定点観測していたら妙に推しの子のコラボが多いなあと思っていたんだけども、これはもうアニメ放映前から大量のコラボを仕込んでいたんだろうな、という広報担当の手腕を感じるコラボラッシュです。
 ひょっとしたら7月以降も推しの子ラッシュが続くかもしれません。乞うご期待。

・つなキャン△

 つなキャン△は「ずっと眺めていたくなるゲーム」と「動画が変化していくアハ体験」を結び付けたアイデアが秀逸。
 それ以外の広告は比較的普通なんだけども、このアハ体験広告は新ジャンルとして擦ってきても良いような内容だなあと思いました。

・マスター級の注目タイトル

・少女ウォーズ

 2022年広告に超次元彼女のパクリ系キャラとして登場していた少女ウォーズが再登場。
 しかもこっちはエロ推しをすべく指で局部を隠してみたり、性交のメタファーらしきものをやって規制された結果緑色の植物をカバが食べる広告という変な広告になったりと、奇行が目立つ感じが面白くてしょうがない内容になりました。
 しれっと再登場時にマスター級に格上げされてしまったのも、ミドル級と言うには面白過ぎたからです。全体的に怪しい広告が多いので、今後にも要注目。

・ザ・アンツ

 アンツはとうとう人間の手がアリ世界に及びはじめ、途端にこれまでの活躍の一部は人のおかげだったのではないか、実はアリじゃなくて人が偉いだけなんじゃないかという雰囲気が出てきた。
 人間の介入する広告だけでなくアリだけで協力する広告や実況風広告も出てきており、安定して面白い所を見たいならやっぱりアンツ、という立ち位置を確立してきたのかなあと思います。
 オススメ。

・おねがい社長

 おねがい社長は3年続けてきた奇妙な広告をとうとう地上波進出させたという功績がデカすぎる。
 地上波で金持ちババを助けてタピオカ屋を作り、10連ガチャで大儲けする広告をやってくれる日が来る事を広告マニアはずっと待ち望んでいた訳ですよ。有名俳優コラボをやったうえで、まさか地上波で10連ガチャを回してくるなんて想像の100倍を超えてきたクオリティじゃないですか!
 いつかやって欲しいなあ、でもさすがに無理なんだろうなと思っていたラインだけに、そこを見事に乗り越えた上で想像通りかつ想像を超えた広告を出してきたおねがい社長、ひいては山田孝之に最大限の感謝を述べたいです。おねがい社長をこれだけ真剣に取り組んでくれたことに対して、自分は本当に感謝しています。

・2023年6月のMVP

 2023年6月のMVPは「おねがい社長」です。
 いやまさかTwitterの隅で変なオタクが喜んで見ていた広告がまさか地上波に進出するなんて思いもしないでしょ。2021年時代からずっと広告を見ている身としては感慨深さもあり、どこか遠くに行ってしまったような寂しさもあり。当時はTwitterだったのに、今ではXになって面白い広告も減りつつあります。そんな中で、おねがい社長だけは2021年広告三英傑の中で唯一発展し続けたんですね。
 広告本体のクオリティも非常に高いし、ずっと推していた地下アイドルがメジャーデビューしたような感慨深さがあります。2年半も広告をずっと見てきて良かったなあと思いました。2021年の広告環境に関しては以下の振り返り記事も参照の上、改めてこの広告を見てもらえると感動が膨れ上がると思います。ぜひ。


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