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広告振り返り~2020/12月編~

 かれこれ2年間広告を見てはツイッターに書いてましたが、せっかく疫病がめちゃくちゃ流行ってるし、なんか記録しないのももったいない気がして一ヶ月ごとに見かけた広告の感想を記録する事にしました。
 芸能人の名前がちょくちょく出てきますが全て敬称は省きます。ご了承ください。
 飽きたらやめます。

・おねがい社長

※記事に取り上げている元映像は削除された可能性大

 まあいつものパターンで★5スーパーカーと飲食店と100億資金を手に入れて貧乏小僧が金持ちになる広告なんだけど、ラピュタばりに空から降ってきたデブ女を救助するとか微妙にパターンを変えてきているのが面白いんだよね。
 実際パターンとしては全く同じなので見なくても良いと言えば良いんだけども、今回はどういうパターンで金持ちになるのか、もしくは破滅するのかというのを見る『水戸黄門』的な面白さがおねがい社長のウリだと思います。
 あとこれを見る前におねがい社長の原作をちょっとやったんだけど、やってみると課金が必要なクッキークリッカーという印象。原作を少しプレイしておくと、広告で出て来た隠し★5寿司の仙人が実は本編だとノーマルキャラである、というような新しい楽しみ方が出来る。正直あまり面白くないけど、興味があるならやってみても良いのでは。


 あと12月の商戦に明日花キララを採用して殴り込んで来ていたが、後々登場する芸能人ラッシュの先鋒としてはかなり「らしい」選択だったと思う。
 真面目な話、おねがい社長の客層としては一番噛み合ったゲストキャラだと思うので良いキャスティングだと思います。この広告で明日花キララを当てるために課金しましたって報告も見かけたしコラボとしては成功だったんじゃないでしょうか。別に有名な芸能人呼べば誰だって良いって訳じゃ無いんだぞ。どことは言わんけど。

 メイキング映像もあるので興味があればこっちも要チェック。


・ラストエトワール

※たかしのCMはリンクが上手く入らなかったので割愛
 ラストエトワールはお笑い芸人であるトレンディエンジェル、役者となるコスプレイヤー二名に広告を作らせて対決させるという企画で芸能人コラボを行っていた。
 eyougameは結構良いゲームを作る印象がある(ルミナスフォレストをプレイした感想)んだけど、広告に関してはいまいちパッとしないと思っている。
 自分の言うパッとした広告ってのも大分歪んではいるけども、とはいえeyougameの広告はただ誇大広告をしている印象が強いのでインパクトが足りないんだよなあ。ルミナスフォレストとかひどかった。
 今回のコラボは多分トレンディエンジェル効果で拡散を狙ったんでしょうね。結果として一番拡散されたのはフォロー&RTキャンペーンでアマゾンギフト券が貰えるツイートでした。やはり最強の広告は金配り。
 普段のeyougameの広告はこんな感じ。


・エボニー王の帰還


 ヒーローウォーズやガーデンスケイプなどに端を発したピン抜き広告は禁止されたらしいが、ピン抜きはまだ死滅してはいなかった!! とでも言わんばかりにずっとピン抜きをしているピン抜きの決定版。さかしくもクリスマスバージョンとなっており、主人公がサンタのコスプレをしている。
 
 ……だが、エボニーはちょっとした事件があった。このピン抜き広告で正解してしまったのである。絶対に正解しないはずのたわけ広告が正解した時はさすがに声出たし、12月の広告ベストは正直この正解が一番かなと自分は思っていました。
 こういう広告が絶対に正解しないのは、多分「俺ならもっと上手くやれる!」というゲーマー心に訴求したいんだろう。あるいは正解しない事でちょっとムカつかせて、自分ならやれると思わせるのが目的なんでしょうね。だからといって本編でピン抜き出来る事は無いらしいので、ピン抜きをしたいのであればHero Rescueを遊ばなければならないんだけども。


 ちなみにエボニーは12月頃テレビCMにも進出したが、テレビではピン抜きをしていなかった。テレビでもピンを抜けよ!

・荒野行動


 とうとう来る所まで来たなと僕は感動しました。具体的には当時のツイートを引用して紹介に代えたい。

※この広告が出た時はまだ魔剣伝説の高橋克典コラボを知りませんでした

 実際当時はマジで感動して泣きそうになってしまった。何だかんだ荒野行動自体最近は広告を出していなかったし、もう見られないかと思っていたけど力を溜めていたんですねえ。
 かれこれ2年も続いたコンテンツだし、ライフアフターやサイバーハンター、機動都市みたいなNetEaseのゲームの広告も一時に比べるとめっきり見なくなったけど、なんだかんだ若者人気はあるらしいという話は本当なんだろうなあ。
 今後も荒野行動、そしてゆうとの活躍に期待しております。


・ピックアップ(普通に面白かった、良かった広告)

・新章アイマリンプロジェクト第2弾


 良質なテクノポップに良質なボーカルと良質な映像を合わせたらそりゃ良いPVになりますよねってパターン。
 今回紹介した中では一番優等生な出来ではあるけど、広告かと言われたら広告では無いです。youtube君が突然こういうのを広告枠で宣伝してくる現象なんなんですかね?


・ドラえもん×ダンロップコラボCM


 ドラえもんが悪びれもせずに雪降らせるの笑うでしょ。俺が知ってるドラえもんはここまで自己中心的では無かったと思うんですけど。
 実は原作初期だとこういう破天荒な行為をしてるのだろうか? 古い漫画の原作特有のはちゃめちゃムーブとしては正しそうなのがまた面白い。


・極夜大陸:メテオの彼方


 これはまだ広告を出していないけども2021年1月リリース予定で、かつeyougameが出す新作、しかも画面は既視感のある魔剣伝説スタイルと来ればもう1月にこのゲームの広告が出る事は予想出来る。
 eyouの広告は手堅く妙なモノを出す事に定評があるので、結構期待しています。ラストエトワールの広告も初期は味わいがあって良かったんだよな。


・魔剣伝説


 こちらも荒野行動同様久々の登場。以前のCMの使い回しすら見られなかったけども、新年超感謝祭という事で高橋克典とのコラボCM、さらに無料400連ガチャという爆弾を引っさげてやってきた。
 魔剣伝説はリリース当初伊藤英明とコラボし、次にグラドルの井口綾子とコラボしてからは自前のCGキャラ「きも助」を使った広告に切り替えてきたけども、この年末~新年というタイミングで勝負をかけにきた感がある。
 何が面白いって高橋克典はブログでわざわざ荒野行動コラボの事を書いてる事で、結構ノリノリであの鎧を着てる(ように見える)んですよね。さすがに演技は真剣であるし、なかなか見応えのある映像になっている。ゲームに興味が無くても、高橋克典の演技は本物なので是非確認して欲しい。


 魔剣伝説はこれで2度目の芸能人を起用したコラボだけども、やはり二度目は少しこなれた感じが出て来ているのが面白い。
 伊藤英明を起用した、という事実だけで注目を集めた第一回と違い、二回目は当然別のアプローチが無ければ面白みが無い。その点高橋克典の濃いキャラを使い、定番ネタである爆炎神龍セットを出し、通常のソシャゲがやっている200連ガチャの広告を凌駕する400連ガチャで圧倒する。これだけやっていれば、やはり魔剣伝説の見た目のインパクトたるや他のソシャゲの比では無い。


・正伝三国志 


 魔剣伝説に対抗してか、こちらは松重豊を採用して広告戦争を勝ち抜こうとしている。これまでそれほど広告の無かったゲームながら乃木坂、高橋克典に並ぶビッグネームを仕入れてきたのはかなり勝負をかけていると言えるだろう。現にこのゲームをリリースしたeragameはこの前に楽楽麻雀という麻雀アプリしか出していないので、これから新作ゲームを出す上での気合いがムンムンと感じられる。
 大人向けの三国志ゲームという触れ込み通り、落ち着いた雰囲気のある松重豊を起用したのはベストな采配と言える。広告自体も華美なガチャ要素やバリバリした派手な演出も無く、しっとりとしたゲーム広告というのは現代広告における一抹の癒しとなるだろう。


 なお正伝三国志は広告のメイキング映像もあるので、興味があるなら是非。
 全編通して真面目で優良な雰囲気を醸し出している広告界の優等生ではあるが、この質実剛健がどこまで通用するか目が離せない。


・放置少女


 放置少女はまさかの橋本環奈がゲームに登場するという離れ業でゲームをアピールしに来た。芸能人が登場するパターンは意外と少なく、他にはおねがい社長の明日香キララとのコラボくらいだから結構珍しい。
 何より橋本環奈は配布キャラらしいから太っ腹ですよね。噂じゃおねがい社長の明日香キララは十万課金しても出なかったとかいうから恐ろしい。実際ファン的には課金してでも壊れ性能の方が良いのか、それともタダで手に入る代わりに一線級ではない性能で登場する方が良いのか、どっちなんだろう。
 放置少女は宮下草薙や和田アキ子など有名人を呼ぶのが得意である印象を受ける。やっぱりDMM.comと組んでるのが強いか。


 実際このコラボでどれくらい人が増えるのか、あるいはカムバック層が出るのかは知らないけども、定期的に有名人を呼んで広告を打つってのは大事だと思う。やっぱ広告してないとゲームを知る機会が致命的に減りますからね。もう相当儲けたはずのパズドラがずっと嵐とコラボして広告してたのも、ゲーム自体を忘れられないようにする施策なんじゃないでしょうか。
 ちなみにパズドラに関してはもう嵐コラボが板についてしまったのでそんなに突っ込みません。嵐が解散したけど二宮和也が広告に再度出そうな雰囲気を出してるので今後の動向には要注目。


・三国志覇道


 こちらはすゑひろがりずを起用しており、ゲームの内容を伝える事を徹底したシンプルな仕上がり。30秒でもここまで伝えられるんだから、広告を打つ際に特段不快にする必要は無い当たり前の事実を思い出させてくれる。
 何せ運営がコーエーテクモなので、あまり攻めた役者起用や広告内容はしなくて当然、むしろしなくて良かったと感じるような安定感である。三国志ゲームの広告でも中国ゲーム、三国志ブラストの広告はピン抜きはするし装備が増えてめちゃくちゃ強化される描写は入るしでいかにも中華なんだけど、やはり日本製の広告はちゃんと事実を伝えるんですよ。
 別に事実を伝える事が悪いという訳では無く、むしろ事実を伝えるのが広告では当たり前だと思います。
 その事実の伝え方が丁寧か、粗雑かという事は見ていて分かる。きちんとゲーム内容を伝える、どんなゲームかを分かりやすく紹介するという大命題はそのままに、ちょっとした面白さを加えるのが理想的な広告だと思う。


 とはいえ中国製ゲームの広告はあまりにも広告内容が派手で、日本人には無いセンスの広告を臆面も無く、マシンガンの如く新作を発表するでしょう。自分が中国製ゲームの広告を嫌いになれない、むしろ好きになってしまった理由が、広告の数とそれら一つ一つに込められた中華的なギャグセンスなんですよね。
 変な日本語はある、アンモラルな表現はある、誇大広告もある。とにかく刺激的だから見飽きないし、日本的な広告では見られない面白さがある。それらは決して許されない物だからこそ面白いと感じるし、もし今紹介している広告が全て明日から景表法にひっかかって見られなくなってもそれが当たり前だと思う。
 この観点に関しては市井の皆々様には全く受け容れられない物だという事を最近認識したけども、それでも自分は広告を紹介したいのでこういう文を書いている。


・剣魂


 こちらは海外ソシャゲでやりがちな進撃の巨人コラボなんだけど、クオリティが面白すぎる。日本語の出来、グラフィックと言い全てにおいて良い意味で中華感があり、期待を裏切らない。
 元々剣魂は4399、魔剣伝説を出していた会社が出した似たようなゲームなので、当然広告も二番煎じ感が強くてイマイチな印象があったんだよね。それがここに来て他作品とのコラボという形でようやく個性を出せた印象。
 ちょうど9月頃~11月頃は魔剣伝説も剣魂もCMを見かけなかった印象があるんだけども、ひょっとしてこのダブルコラボのために力を溜めていたのだろうか? あるいは11月にリリースされた『天姫契約~ファイナルプリンセス~』の広告に注力したかったのか。何にせよファイプリの広告も美少女が出てくる魔剣伝説的なノリが隠しきれない。美少女が出てくるだけ一般ウケはしそうだけど。
 進撃の巨人コラボがコラボしたゲームに関しては別のサイトにまとめられているので是非以下のサイトを参照して頂きたい。


 それにしてもマイナーどころからメジャータイトルまでどんだけコラボしてんだよ進撃の巨人。モンストやパズドラ、グラブルがコラボしてるのは分かるけど、ここに荒野行動やビビッドアーミー、剣魂が混じってくるとさすがに変な笑いが出る。
 進撃の巨人自体は今も連載が続いてるらしいけど、最初の数巻しか読んでないから進撃の巨人の知識は一般人以下です。


・成り上がり~華と武の戦国~


 お笑い芸人の永野に広告を任せており、イケイケでノリノリなバブルな感じを出している。
 何が良いってこの広告はノリが良いんですよ。本当にノリが良い。雰囲気が好きという全く雰囲気ごり押しな評価だけど本当に雰囲気が好きなだけで紹介しているのでしょうがない。めっちゃ良いです。永野を起用したのも絶妙なラインで、他の芸人だといやらしくなり過ぎてしまう所を上手くカバー出来ていると思います。オススメ。

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 この広告がもっとヤバいのは普通の画像広告で、youtubeやツイッターでこんなエロサイトの出来損ないみたいな広告出してるのがヤバいよ。よくBANされないで残ってるね。広告が好きなら見られるうちにスクショしておく事をおすすめします。


・圧倒的育毛体験

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 youtubeの5分広告は狙って閲覧出来ないのでおすすめしづらい面もあるが、これは全編通してのパロディがめちゃくちゃロックだったので是非見かけたら最後まで見て欲しい広告の一つ。
 だいたいこの画像一枚で東京都知事とこの現状をバカにしくさっててすごいよ。その左側にはベジータのパロディだからバードスタジオにも喧嘩を売っているし、初手碇ゲンドウだからエヴァにも喧嘩を売る。そもそもメインテーマが「夜の街で遊びたい」という現代社会でおいそれと口に出せない欲望を堂々と発散しているからこそ、この広告の振り切れた心地よさが自分は気に入ったのかもしれない。
 この広告で販促している発毛剤だって真っ当な社会が復帰した後で無いと役に立たない可能性があるんですよ。もしこれから夜の街という物が消滅した社会になったとしたら、夜の店に行く上でハゲを気にする事も無いかもしれない。もし誰とも会わないのが当然になれば、髪の毛が抜けていようが何も関係ないから発毛なんかしなくても良くなるかもしれない。育毛剤という物で見た目を気にする事が出来る当然というのも、明日には無くなっているかもしれないという儚さを感じる広告でした。
 現代を示す画像資料として永遠に残しておけ。

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 ところでこういうyoutube上のショッピング広告ってよく出来てると思う。テレビだと一定の尺で一定の物しか放送出来ないけど、youtubeであれば様々な相手にどんなタイミングでも放映出来て、決算もネット上で完結させられる。
 深夜のテレビショッピング番組も見てみると中々よく出来ているけども、わざわざ深夜まで起きて、しかもその番組で注文する人間って何人いるんだって感じでしょ。それに比べたらまだこういうyoutube上のショッピング広告の方がワンチャン買われてそうだよね。
 まあネット上のこういうショッピング広告で買ったらどこに個人情報が流れるか分かったもんじゃないから買う気は全く起きないですけど。


・個人的12月MVP


 個人的12月MVP広告は、「魔剣伝説」。
 最初は乃木坂とコラボした荒野行動かピン抜きパズルで正解したエボニーかなあと思っていたけども、やっぱ魔剣伝説はひと味違う広告を見せてくれるなと思っています。
 昨年の広告は魔剣伝説一強という感があったけども、今年はどんな広告が出て来てくれるか目が離せない。実は魔剣伝説もセールス自体は結構すごいので当分姿を見そうだけども、ソシャゲは栄枯盛衰。一昨年まで見かけた「王に俺はなる」を見かける日は減り、「ビビッドアーミー」はテレビCMとバナー広告に絞って発展し続ける。
 今年も4399が広告を支配するか、それともこれらの広告が今年は全て駆逐されるのが先か。来月もぜってえ広告を見てくれよな!


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