無題

writone作品の分割について。するもしないも、ライターの自由。だって書いたのは他ならぬ私たち自身。

私たち書き手は、私たちの世界の案内人だ。どの世界に魅せられ、旅をしよう共に生きようそう思わせられたら、最高なんだと思う。

writoneにおける立ち位置としても「本屋さん」的なものだろうと思う。それぞれの物語が揃っている。しかも立ち読み可だ。とても親切設計。素敵な世界。

そこに現れるのはwritoneにおいて「アクター」と呼ばれる友人たちだ。彼らはそれぞれの背景を持つ。(もちろんユーザー全員に背景はある)彼らひとりひとりの琴線に触れて、ようやく本を手に取り、朗読が始まる。

朗読されれば世界はさらに鮮やかに色付きだす。光るもの翳るもの明るいもの鮮やかなもの古めかしいもの痛ましいもの。

それをユーザーの耳まで届けて、ようやく発信することができる。これがループになって、螺旋を生む。

さて、その「それぞれの背景」というのが、結構難儀なのだ。時間や環境、技術、それからツール。さまざまな要素があって「作品によって可能不可能」もある。

作品についても本当にさまざまな立場の人間が書いていて、思い入れも思惑も様々だ。

良いも悪いもない。さまざまな要素がある。

「作品はそのまま、分割しないでその作品に触れて、朗読したい。長くても朗読したいと突き動かされる作品は確かにあるんだ」

「作品の呼吸を聞いて、それに合わせて朗読したいから、そのままの形が良い」

「やっぱり長いと収録が難しい。短い方が朗読しやすいし聴くのも楽じゃない」

いろんな意見を見つけました。ありがとうございます。1ユーザーとして、とても嬉かったです。

ひとつの意見では300字と言われていたんですが、自分が許せなかったのでそれは汲まず。「物語にある程度没入してもらいやすいように、アクターが触れやすくするための分割である」というのをルールとしました。

程度としては600から1000程度。

多分私が本気で作品に向き合い、本気で技量をぶつけたいなら(バカにするな)くらいは思うかもしれない。そうでしょう。ある程度技量があれば、必要ないのかもしれない。編集できればなおさらです。

しかしこれは、「手に取りやすい工夫」のお話。「作品の空気を汲んで共に作り上げる」という意思をお持ちの方は可能であれば「分割ではなく全文」を朗読してくださると大変嬉しいです。


私が書くお話は、深く潜るものが多いので、作品や朗読が途切れると没入できず多分しらける。だから、「巣潜りで核心まで到達できる人」は本当にすごいと思う。その深さや暗がりに魅了されたい。多分、誰よりも私自身が。だからwritoneに投稿し続けている。writoneのシステムとユーザーの暖かさに魅了されているからだろう。間違いなく。

私は割りと(見た目よりは)喧嘩っ早いのだ。投げやりになったりもする。周囲からも驚かれてしまう。ごめんなさい。普段穏やかな分、落差が激しいのかもしれない。

だから「なんでそこでつっかかる?!」と思われるかもしれない。でもそれでいい。私は許せなかっただけなので。本当にそれだけ。

作品を分割するのは、結構痛かったのだ。とはいえ自分の手だから可能だった。誰かの手で無粋にねじ曲げられたり粉々になるくらいなら、自分の手で分けたかった。

だから、かえってよかったんだろうとおもう。

ただ、すべての作品を分割するのは不可能なので、申し訳ないが巣潜りの練習をしていただきたい。「あの頃の私と生きにくいあなたのための言葉の森」に関しては本当に難しい。あれはあのまま。SSも同じだ。アンドロイドオムニバスも。

そう、こうやって「これはいいけどこれはだめ。譲れない」ってのはある。どうか許してほしい。書いたのは私なので、少々わがままを言わせてくれ。

作品の分割という手段が、困った誰かの何かになりますように。

分割で朗読された作品を、技量を身につけて再度「全文」を朗読しに帰ってきてくれたら、これ以上贅沢なことはないし、これ以上嬉しいことはないと思う。

何度も言うが私にとって「作品は全文が真の姿」であって、分割は「全文をバラしただけのもの」になり「思惑も息継ぎも意味合いもすべてバラバラになっている」ということは覚えておいてほしい。

善意でお話を書いているわけではない。必死で作品と、向かい合っているのです。でもきっとそれはアクター、ライター、リスナー問わず。きっとそうなのだろうと思っています。


というのが、今回Twitterのタイムライン上でちょいちょい出てくる「分割」についての明里のお話ししたいことでした。騒がしてごめんなさい。

でも、うまいこと転がるといいなあと思います。

栄養剤をぶっ差してやってくださいませ(´・ω・`) ナニモノにもなれないようなナニモノにかはなれたような、不完全で不器用な人間のはず。良かったら戯れてやってくださいませー!