本気で逆転合格したい人へ

本日もよろしくお願いいたします。そろそろこの時期になると、最後の追い込みにかける受験生が多いと思います。そんな中、今の成績では……といわれても最後まで志望校合格をあきらめずに頑張る受験生もいます。
今日はそんな生徒に向けての話をしたいと思います。
最後までお付き合いよろしくお願いいたします。

■逆転合格は可能か?

よく、個別塾や家庭教師を見ると、この時期からの逆転合格を成し遂げた受験生が多いです。僕もオンライン家庭教師の講師をしていますが、3か月で何とかなりませんか、という声をよく聞きます。
僕の結論は、理論上、逆転合格は可能とは言います。ただし、この3か月で自身が変わることができなければ難しい、とは言います。
では、逆転合格ができる受験生とはどういう人たちでしょうか。僕が体験した指導経験をもとに話したいと思います(この例に漏れることもありますが、一つの例として見ていただけると幸いです)。

【逆転合格をするために】
①最後まで志望校合格を諦めない人
②今までの学習習慣を変えられる

上記のことが当てはまると思います。
①については言うまでもありません。たとえ11月の模試の合否判定がE判定であっても逆転は可能です。模試については、今入試だった場合の合否判定を示しているので、残り2か月で逆転することも可能ではあります。
ただ、そういう生徒には必ずこの事を伝えています。それは、「2か月の追い込みだけで合格できるとは思わないこと」ということです。
そういう理由で②が必要となります。今までの学習法でうまくいかなかったのならば、変えなければいけません。そして、この2・3か月を死ぬ気で頑張る覚悟が必要です。本当に逆転合格するのであれば、その覚悟を持たなければいけません。

日本史講師として言うなら、まず逆転合格のキー教科は英語です。日本史もそうですが、それ以上に英語を頑張ってください。
別に責任逃れのために言うわけではなく、英語ができていなければ他科目をいかに頑張ったとしても合格できない可能性が高いです(大学によっては英語が基準点を満たしていなければ合格しないところもあります)。
日本史においては、出題されやすい単元・テーマを学習するのも大事ですが、出題形式の対策として、正誤問題の考え方をマスターしなければいけません。逆に正誤対策が不要な場合は、基本的知識などが重要になります。それは大学ごと(関東では学部ごと)で対策が異なりますので、受験生も講師もその辺はチェックが必要となります。

■逆転合格するために必要なこと

逆転合格するのに必要なことというのは、最後まで諦めない姿勢と今までのやり方を変えること、そして、正しい習慣づけだと思います。
ですが、それ以上に必要なことがあります。常に前向きな姿勢をとり続けることです。そして、周りの雑音をはねのけるだけの精神力の強さも必要となります。もちろん、失敗を恐れずにチャレンジすることも重要です。
そのための課題は日数が迫れば迫るほど重くのしかかります。
もし、そのような状況になったら、カウンセリングも行いますので、受講生の皆様はぜひ相談してほしいと思います。

僕も可能な限り逆転合格に必要な戦術などは提示していきますが、過信しすぎないようにしてください。あくまでも受験を受けるのは本人です。そのため、こちらとしては、そのスケジュール管理、合格までの逆算を正しく理解することが必要です
そのため、切羽詰まった時期の学習時間も僕は提示します。1日8時間を行うなら、そのうちの半分は英語に費やす必要があります(私立文系の場合)。もちろん、共通テストが必要になる場合は、英語・数学が重要です。そして、日本史も高得点をとる必要があります。
ここで分かれるのが、二次試験でも日本史が必要な場合です。そのときは共通テスト対策も必要ですが、二次試験対策も同時並行で行わないといけません。そのため、早いうちから論述対策なども視野に入れないといけません。

日本史は積み重ねてやればやるほど成績が上がる科目です。逆にさぼればそれだけの結果しか出ません。そのため、生徒には妥協することなく学習をしなければ効果は上がりません。そして、それを継続させなければなりません。

■これから家庭教師を利用する方へ

これについては、はっきりといわせてください。まず、短期間で合格を勝ち取るなら、それなりの覚悟が必要です。本来なら始めるまでにそれなりの時間があったはずです。その時間を取り戻すことから始めないといけません。
次に、合格体験記に書かれている内容を自分に都合よく解釈しないことです。これを読み間違えて、3か月やれば合格できる、という勘違いをする方が多いですが、楽して合格できるほど受験は甘くありません。そのためには、日ごろからコツコツやる必要が本来はあります。
おそらく、普通の受験生は、コツコツやっていたところに残り3か月でチャージをかけているのです。となると、同じチャージだと普段からやっている受験生に追い付かないことがあります。
最後に、焦りすぎないことです。これについては、少し気を付けないといけないのですが、時間を有効活用してほしい、ということです。焦りすぎると自分自身を見失ってしまいます。そのことも踏まえると適度な焦りは必要ですが、それが度を過ぎると生徒のキャパシティーを壊してしまいます。そのバランスを講師は取っていかないといけません。

本当のことを言うと、余裕をもって合格してほしいと思っています。

■家庭教師を依頼する期限は?

最後にこの話です。僕が日本史講師として家庭教師の依頼を受ける場合、僕にとっての最低限のラインがあります。

【吉野が家庭教師を受ける時期と条件】
①1年以上前:条件はない、日本史の現状の成績は問わない
②夏期講習から:原則条件はない、日本史の現状の成績は問わないが、ある程度の志望校は固めておく必要はある
③10月:日本史の最低限の学習は行っている、成績は問わないが、知識はある程度ある方がいい(偏差値50あれば十分、45でも対応は可)
④11月上旬・中旬:志望校との大きな乖離がなければ基本は受ける、ただし、その条件として、英語の成績は確認する。
⑤11月下旬~12月上旬:志望校と成績に大きな乖離がありすぎた場合は断る、標準偏差-5~10の場合は生徒のよほどの覚悟を事前に問うことが多い。ただし、この依頼も英語の偏差値を目安にすることは多い。

あくまでも、これは僕のなかでの目安となっています。要は、10月からの依頼については最低でも、日本史の知識があることが前提となります。もちろん、英語・国語の偏差値が高ければ、日本史の偏差値が低くてもここを底上げすればいいので、依頼を受ける可能性は高いです。この傾向は11月になるとそれは顕著になります。
つまり、11月以降からは英語の土台が仕上がっているかどうか、が大きなポイントです。僕も今年はチェックテストなどを駆使してより定着度を上げていきたいと思います(夏に行った時はチェックテストを毎回課していましたが、定着のアップにはつながりました)。
あとは空き状況によっても変わります。昨年のような状況だと断る案件も増えます。現状は受ける案件が多いですが、その分の責任もあるので、現状の成績などとの乖離は見ます。その上で判断することになります。

昨年うまくいったところとそうでないところの課題をしっかりと見定めて、今年の指導に生かしたいと思います。

■結局間に合うの?

結論としては、逆転合格は可能だが、それに対する準備をしっかりとすること、覚悟を決めることなどいろいろな要素はあります。そのため、間違っても楽して3ヶ月で合格できる、ということではない、ということです。
なので、正しい時期に入試勉強を始めないといけません。間に合う、間に合わないではありません。まずは目標に向かって進んでいきましょう。その後、何かが足りなければその都度修正をしていくといいでしょう。

加えて、現在高1生は新科目(地理総合・歴史総合・公共、情報Ⅰ)の対策もしないといけないため、今までの対応で学習を行うと、直前期でかなりの負担を強いられます。そのため、安易な合格体験記に振り回されることなく、また自分に都合よく解釈せずに、今できることをしっかりとやりましょう。社会では公立高校入試の問題を使って様々な資料の活用、知識の定着を行ってもいいと思います。何かのヒントになると思います。

皆様のサポート、よろしくお願いいたします。サポートいただいたものは一般社団法人CAMELの活動費として活用させていただきます。