受験生向け 進路は早く固めておく

本日もよろしくお願いいたします。世間一般では、この時期はゴールデンウイークで3連休に当たります。僕はそんな中、気になることを記事にしたり、新科目用の教材や演習問題などの作成に追われます。
そんな中、受験生はそろそろ進路を固めておく時期が迫ってきています。今日はそんな話をしていきたいと思います。指導者の方はこの記事を参考にして、少しでも受験生の負担軽減に努めていただけると幸いです。
最後までお付き合いよろしくお願いいたします。

■高校生の進路

まずはここからいきましょう。まず考えられる進路は3種類と言われています。大学・短大進学、専門学校等進学、就職と大きく分けて3つになると思います。

①大学・短大進学

これは言うまでもなく、大学や短期大学への進学です。自分の進みたい道に向けて行きたい大学を総合型選抜(昔でいう公募推薦など)や一般入試などを経て合格したところに行く、というものです。
選ぶ基準は、その大学に自分の進みたい道の学問があるかどうかが大きな基準になります。場合によっては、その学問のスペシャリストの先生に教わりたい、というところで選ばれる方もいます。公式サイトやパンフレットなどを見てしっかりと決めてください。

志望大学が決まったら、その大学等の過去問(赤本及び学校発行の過去の入試問題)で出題形式を解析して、出題形式を掴んでください。赤本の活用の話はここでは行いません。別記事を参照ください。一つ注意点として、この時期はまだ赤本を行うときではありません。行ったとしても、大問形式の分析・解析にとどめてください。本格的に赤本に取り掛かるのは11月以降でも十分です。とにかくこの時期は基礎・基本知識の土台構築を行ってください

②専門学校等進学

続いては、専門学校等の進学ですが、こちらは入学試験といっても中学・高校の基礎知識を問うものがほとんどで、よほど悪い点数を取らなければ問題はないと思います。専門学校といっても、看護系、美容系、調理師系など様々な種類があります。そのなかでも法律知識や一般常識なども知っておかないといけないので、実技だけできても意味はあまりありません。そして、中には国家試験をとれないと職に就くことができないことが多いので、試験対策もしっかりしておきましょう。

特に美容系と調理師系については、経営知識も必要となります(独立したときに様々な法律が必要となります)。特に民法(契約や債務系の単元は最低でも必要です)・商法などの基本的な知識は持っておかないと大変です。そのため、座学の授業は休憩時間と思っている人は痛い目に遭います。

③就職

これは言うまでもなく、高校卒業後に進学しないで仕事に就くケースです。特に大変なのは、面接と履歴書を書くところです。そして、就職後も社会人としての一般常識などを身につけなければなりません。
これには、プロスポーツ選手になる方も含みます。

■いつまでに進路を決めるといい?

では、いつごろまでに進路を決めておくといいのか、ですが、僕の経験則上、早ければ早いほど有利になる、と言っておきましょう。なぜなら、その目標に向かってやるべきことが明確になるからです。特に大学進学を考えている人は、その傾向が顕著に出てきます。
では、遅くてもいつまでに決めるのかですが、遅くても夏期休暇までには方向性を決めておく必要があります。推薦入試をうけて推薦入試が落ちたからその後どうするかなど慌てる必要がないからです。

ここで推薦入試を受ける方に注意です。進路を決めたときに推薦入試と一般入試両方検討する際、一般入試を受ける前提で学習を進めておきましょう。毎年ある話ですが、自分の志望校で推薦入試がある場合、ほとんどのケースで推薦入試に向けた学習しかしていないことが多いです(昨年オンライン家庭教師をしたときでも、このような状況になってからの依頼が多かった)。そのため、空白の2か月が起こることが多いです。
もし、早い時期からオンライン家庭教師を使っている方は、そのケースになっても一般入試を受験すること前提で進めるので問題はないのですが、推薦入試が終わったのちにオンライン家庭教師を行う方は、まずその点の修正から入らないといけないので、少し立て直しに時間がかかるケースもあります。なので、受験生の皆様は、まずは推薦入試と一般入試両方受験するのであれば、一般入試受験を前提に動いた方がいいでしょう(大事なことなので、繰り返しました)。

そして、受験校を決めるときに参考にしてほしいのが模試の成績です。一応、模試の結果は、その日に受験が行われていたら、という話なので、今成績が悪くても気にすることはありません(少なくとも夏までは)。が、大事なのは模試などを受けた後の学習です。ここで正しい復習をしておかないと、次につながりません。そのため、解説をしっかり読んで今まで学習してきた知識と照合をしてください。その中で抜けていたところがあれば、それを修正してください。日本史・世界史などでは、抜けていた知識が勉強不足で抜けていたのか、まだ未修だったのか、そもそも理解ができていなかったのか、においても対応が変わります。まずは何が原因でその問題ができなかったのかを正しくつかんで、次の学習につなげましょう。

■高2生は早めに動きましょう

高2生の方の注意点は、浪人はしないようにしましょう。なぜなら、浪人を選択した場合、新課程入試とかち合わせになるからです(ただし、共通テストにおいては高卒生用の対応はしてくれるそうです)。そのリスクを覚悟のうえで浪人を選択しなければなりません。特に注意する人は、医学部等の志望者です。そのため、高2の夏休み頃から少しずつ入試に向けた学習を始めておきましょう。もちろん、定期テストも入試に向けた学習の一環として動くのもいいでしょう。2023年の共通テストが始まる前後から本格的に受験勉強を始めておきましょう。その時に、英語・数学については早く仕上げておくといいでしょう。これができると他の国語・理科・社会の学習負担が大きく軽減できます

そのため、高2生は普段からの学習を大事にして、学習時間の確保(理想は平日は学年+2時間、土日祝日は最低でも5~8時間)をして受験に向けた体力づくりを行いましょう

■高1生は新課程学習に注意

問題は、新高1生です。新課程学習が始まる最初の学年です。そのため、社会、情報の科目を必修で受ける、共通テストでも必修になるなどの理由で、学習負担が一気に増大します。
そのため、普段からの学習時間の確保をしておきましょう。特に社会の学習を今までの暗記科目と高を括るとかなり痛い目に遭います。そのため、今までの中学社会の学習をベースに土台を作っていき、高校生用にカスタマイズしていくといいでしょう。蓄積した知識をうまく活用するようにしないといけません。そのため、いち早く暗記だけの学習から脱却しましょう(ただし、必要最低限の知識の暗記は必要)。
それを実践するために、「周辺知識・関連知識・背景知識」の3つの知識を意識して活用してほしいと思います

で、前述の話と同様ですが、英語と数学の基本知識の構築を早めに行い仕上げることを忘れないようにしましょう。いくら社会が必修になったといっても、英語と数学の学習を疎かにしてはいけません。まずは、これらの土台をしっかりと作っていきましょう。

■そのために進路決定は早い方がいい

まとめると、これらの状況に対応するためには、早い進路決定を行うのがいいと思います。これを入試直前になって決めるのはリスクがあります。特に大学志望については、あれこれ変えてしまえばそれだけ受験生はリスクを負うことになります。正しい知識を身につけて、進路を決めましょう。

そして、もう一つ。高校を卒業したら成人になります(法律上18歳以上は成人とみなされます)。その時に契約などの問題が降りかかります。その時に高校の公共を正しく学習して活用できなければ、大変なことになります。暗記すれば何とかなる、という話ではなくなります。それらの責任を自分で負わないといけないので、正しい知識を身につけて、それを正しく活用しなければなりません。そのうえで大人になる第一歩として、高校での進路決定は非常に大事になります。

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