消えたツクヨミの謎と秦氏の正体
1.ツクヨミはどこに消えたのか
日本神話では、日本を生んだ神であるイザナミ、イザナギ夫婦の三人の子供アマテラス、スサノオ、ツクヨミを重要な神として三貴神と呼んでいるが、ツクヨミに関しては不自然なほど記述が少ない。
世界各地の神話において、自然や惑星に対する信仰が根付いており、日本神話は現在の天皇家の祖先である太陽神アマテラスを崇めており、陰陽の関係に当たる月信仰は定着しなかった可能性がある。
また、アマテラス、スサノオ、ツクヨミは当初それぞれ天界、地上界、黄泉国をおさめたが、スサノオの子孫である大国主の代には、スサノオは黄泉国をおさめており、大国主はアマテラスの子孫であるニニギに地上界を譲った(スサノオを崇める出雲族から、アマテラスを崇める大和族への国譲り)ことになっている。
2.秦氏の正体
RAPTブログにおいて、中国の弓月国出身の、ネストリウス派キリスト教徒(景教)である秦氏は、ドルイド教の神官であり、もとは出雲族出身だが、大和族の神も崇めることが、明かされた。また、秦氏は京都太秦の広隆寺や、キツネ、赤い鳥居が有名な八幡宮を全国に作るなどし、聖徳太子は秦氏である秦河勝であることも判明した。
ここで残る謎は、ツクヨミはどこに消えたのか、そして出雲族であるはずの秦氏が、なぜ月の字を含む弓月国から来たのかである。
個人的には、スサノオが黄泉国をおさめた時、ツクヨミをトップとする月派はスサノオに従い、すなわち出雲族にはスサノオ系出雲族と、ツクヨミ系出雲族が存在すると考えます。そして、秦氏は、スサノオ系出雲族に従うことを嫌い、裏切って大和族についたツクヨミ系出雲族のことを指すのではないでしょうか。
3.日本の覇権をかけて争う三勢力
以上より日本では、大和族(アマテラス系)、出雲族(スサノオ系+ツクヨミ系)、秦氏(スサノオ系出雲族に従うことを嫌い大和族についたツクヨミ系出雲族)に分かれて争っていると考えます。次に、歴史上の争いの、対立構造を分析しましょう。ただし、日本神話におけるツクヨミの扱いの少なさを考慮し、天皇家はツクヨミ系出雲族に該当しないという前提で論じています。
4.古代~奈良時代
はじめに、聖徳太子の時代から。聖徳太子は上記の通り秦氏であり、蘇我氏は出雲族(下記で藤原氏はスサノオ系出雲族と判明しており、蘇我氏はツクヨミ系出雲族)と伝わっている。大化の改新では、今度は蘇我氏が中大兄皇子(後の天智天皇)、藤原鎌足に殺害された。天智天皇の死後、息子の大友皇子と、弟の天武天皇が壬申の乱で争い、天武天皇が勝利し即位したが、妻であり天智天皇の娘である持統天皇に、皇統は引き継がれていく。天武天皇は、壬申の乱で漢の劉邦を真似て赤い旗を掲げたことから秦氏、また持統天皇の代から、記紀(アマテラスが最高神)編纂が開始しており、聖武天皇の代には太陽を象徴とする盧遮那仏を本尊とした東大寺を建立しており、天智皇統は大和族と考えられる。
5.平安時代
平安京に遷都した桓武天皇は秦氏に支援されており、平清盛に続く桓武平氏の祖であり秦氏、嵯峨天皇は嵯峨源氏、清和天皇は清和源氏の祖であり、出雲族と考えます。源氏は下記で明かす通りツクヨミ系出雲族であり、清和天皇は源氏、藤原摂関家ともに近い関係であったため、藤原摂関家はスサノオ系出雲族と考えます。
院政期の後三条天皇以降、天皇は藤原摂関家を離れ、平氏(秦氏)を重用しましたが、平清盛の死後、平氏は源氏(出雲族)の源頼朝、源義経に敗れ去ります。しかし、源頼朝、源義経は平氏滅亡後に仲違いをしますが、源義経が幼少期に鞍馬寺の天狗(秦氏とされる)から修行を受けていたことを考えると、平氏滅亡までの義経は頼朝と同じくツクヨミ系出雲族、平氏滅亡後の義経は秦氏に寝返ったと解釈すべきでしょう。
6.室町時代
鎌倉幕府を滅亡させた後醍醐天皇は、幕府滅亡後に、源氏の傍流である足利尊氏と対立し、楠木正成(真っ赤な装束であり秦氏と考えられる)と連携しており大和族(南朝)、足利尊氏が擁立した北朝はスサノオ系出雲族と考えます。
7.安土桃山時代
RAPTブログでは、イエズス会がアマテラス系大和族であることが明かされており、織田信長はイエズス会と近い関係でしたが、藤原摂関家の近衛前久(スサノオ系出雲族)の養子となりバテレン追放令を発令した豊臣秀吉はスサノオ系出雲族であったと思われます。
8.まとめ
聖徳太子(秦氏)vs.蘇我氏(ツクヨミ系出雲族)
天智天皇(アマテラス系大和族)、藤原氏(スサノオ系出雲族)vs.天武天皇(秦氏)
桓武平氏(秦氏)vs.清和源氏(ツクヨミ系出雲族)
源頼朝(ツクヨミ系出雲族)vs.源義経(ツクヨミ系出雲族⇒秦氏)
後醍醐天皇(アマテラス系大和族)、楠木正成(秦氏)vs.足利尊氏(ツクヨミ系出雲族)
豊臣秀吉(スサノオ系出雲族)vs.徳川家康(ツクヨミ系出雲族)
(参考資料:RAPTブログほか)
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