眞子内親王ご結婚問題と皇位継承問題

眞子内親王殿下と小室圭氏の結婚を巡って、国民を巻き込んで大問題となっている。私自身も非常に腹立たしく、同時に心を痛めている。

何に腹が立つかというと、眞子内親王自身へではなく、小室圭氏のあまりにも不誠実な対応、さらには母親である小室佳代氏の図太さである。その親子に心酔していると言われる眞子内親王へもその批判の矛先が向かっているということ。それからさらに、秋篠宮家、皇嗣殿下や悠仁親王殿下への皇位継承にも大きな影響を与えるように世論が動いているということである。

勘違いしている国民が多くいるようだが(特にヤフーコメント)、ここで釘を刺しておきたいのは、眞子内親王殿下のご結婚問題と皇位継承問題はまったく別である、ということである。

多くの国民は、秋篠宮家の教育方針が間違っているから、「あんなていたらくな男にホイホイつかまって」と批判しているが、教育方針についてはよそのうちのことだからとやかく口にすることはしない。実際そうなのだろうとは思うけれど、ではだからといってそう言っている国民は「後ろ指を指されるような」間違った教育方針をとっていない、とでもいうつもりなのだろうか。私はまったくそうは思わない。

とはいえ、皇室は特別な立場ゆえ、教育方針も誤った方向に行っていなかったか、よくよく考えていただかなければいけないのは確かだろう。不敬を承知でいえば、国家国民の象徴としての皇室に相応しい考え方を採るべきであり、一般国民と同じ姿勢で自由を享受するのは違う。やはりそこは皇室としての矜持、尊厳を守っていただきたい。それを国民は期待しているし、尊崇の念を持つわけで、そのようなことを忘れた家に尊敬の念を持つことはできない。

そういう意味で、今回のような騒動は甚だ残念であるし、秋篠宮家全体で考えなければいけないだろうと思う。皇嗣殿下がどのようにお考えなのか、これからどうしていこうとお考えなのかをやはり説明していただく必要はあるのかもしれない。皇室が揺れていると、国民も動揺するのである。敢えて厳しい諫言を申し上げることも致し方ないところまで来ていると思うので、このような表現になった。

でも、この騒動と結びつけて、秋篠宮家への皇位の継承はならぬという言いがかりはかなり違うと考える。ご結婚問題と皇位継承の問題は切り離して考えなければならない。なぜなら、「内親王はそもそも皇位継承に関係ないし、女系天皇は日本の在り方に一大変革をもたらし国の形が変わるので、絶対阻止しなければならないもの」だからである。

それに皇位は世襲であっても「人格」で選ぶものではない。血筋で繋げていく「血統主義」である。品格も当然必要条件であろう。特に現在日本においては皇室の他に「最高品位」を保つ家はほとんど見当たらない。国家国民の統合に必要なのは、やはり先に述べたような家柄、厳しい環境下にあっても国家国民に真摯に向き合い、祈る存在であることが、国家国民の尊崇の念を強くしているという側面もある。皇位継承問題に本来は国民が干渉すべきではない。憲法の規定が無理矢理「国民主権」を当てはめ、さも皇位継承問題に国民が関与してもいいのだという「勘違い」を生み出しているだけだ。

そういう面から考えると、皇嗣殿下や悠仁親王殿下が皇位継承権者として相応しくないかというと、違うと考えている。それこそ皇室をお守りする周囲の者たちがお支えし、時には諫言も辞さないほどのことをしていかなければいけないはずなのだが、その役割を果たしていないことが原因なのではないかとも考える。

憲法で天皇は「その地位は国民の総意に基づく」と定められてはいるが、実際天皇と皇室の存在は国民の総意によるものではなく、日本という国家の基盤、心の御柱であり、そうそう容易に変えられるものではない、ということを国民は肝に銘じておく必要があろう。

とはいえ、皇室がゴシップに巻き込まれた点は非常に心苦しいし、怒りさえ覚えるが、とにかく、小室親子には真摯に国民の前で説明し、皇室、特に天皇陛下に対しても「迷惑をかけている」のだから、真摯に謝罪すべきである。

正直なところ、私は小室圭氏は皇室から潔く手を引くべきで、内親王もこればかりは陛下の御心にも逆らう重大なことなので、内親王ひとりの問題ではなく、皇室の品位にかかわる重大な問題であるということを認識なさるべきである、と考える。かといって内親王の幸せを願わないわけではないが、このことばかりはそう簡単なことではない、ということを申し上げたい。

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