【令和2年版】国民年金の受給額はいくら~自営業を志す人が知るべきこと~

「国民年金の受給額が知りたい」「自分はいくら貰えるの?」「国民年金の受給額の計算方法が知りたい」とお考えではないでしょうか。

本記事では、自営業を始めとする国民年金だけで老後を送る方に向け、国民年金の受給額と計算方法、受給額の増やし方などをご説明します。

独立をお考えでない場合でも、国民年金の基礎知識として活用ください。

自営業を志す人が知るべき国民年金の受給額をご紹介


年金に関する悩みは多く、受給額を知りたい人も珍しくありません。

特に会社員から自営業へ変化する場合など、将来への不安を乗り越えなければいけないときもあります。

不安を乗り越えるには、確かな知識が必要です。

国民年金について、詳しく解説します。

国民年金(基礎年金)とは

基礎年金とも言い、「老齢基礎年金」「障害基礎年金」「遺族基礎年金」の3種をまとめて国民年金と呼んでいます。

日本の法律では、20歳から60歳の人は国民年金への加入が義務付けられていますが、老後の年金は老齢基礎年金のことです。

一般的な会社員の場合は、厚生年金に加入しています。

年金は建物の階層に例えられ、以下のようになります。

1.国民年金
2.厚生年金
3.確定拠出年金や厚生年金基金など

国民年金は全ての人が加入し、厚生年金は主に会社員が加入します。

確定拠出年金や厚生年金基金は、希望者が追加して年金受給額を増やすための年金です。

国民年金と厚生年金には、それぞれ障害年金と遺族年金も含まれますが、本記事では老齢年金に焦点を当ててご説明します。

自営業の人は国民年金を毎月いくら納付する?

20歳以上であれば、全ての人が国民年金に加入していますが、国民年金のみの納付額は毎月約1万6千円(2020年現在)です。

2010年の納付額と比べると、約1500円増えています。

自営業を志す人が、金額を知らずに事業を営むことで、先行き不透明になる場合は少なくありません。お気を付けください。

国民年金を受給するための要件

2017年7月より、国民年金の受給要件が変更になりました。

以前は25年以上の納付実績が無ければ受給できませんでしたが、2017年7月以降は10年以上の納付期間があれば受給できます。

納付期間とは、保険料を納めた期間と正式な手続きにより保険料免除を受けた期間の合計で、多くの人が受給資格を満たせるようになりました。

仮に、10年に満たない場合でも、「合算対象期間」を加えて10年以上であれば支給されます。

国民年金の受給額を知りたい(40年満額の場合)


国民年金を毎月納め、20歳から60歳まで滞りなく全て納付した場合の受給額をご紹介します。

制度上の支給額は月額65,141円(令和2年6月15日支払分から)です。

日本年金機構によれば、受給額は毎年少しずつ増額されています。

上記金額を令和元年のものと比較すると、約130円増額されています。

参考:日本年金機構 令和2年4月分からの年金額等について

国民年金の平均受給額はいくら?


前述の受給額は、国の制度上の満期金額です。

実際の生活を行っていると、やむ終えず納付できない場合などが考えられます。
実際に受給している人の受給額はいくらでしょうか。

厚生労働省「平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、支給額は55,809円です。参考までに、過去3年間の受給額をご紹介します。

・平成28年度 55,244円
・平成29年度 55,464円
・平成30年度 55,809円

年金受給額が減少すると言われていますが、令和2年現在までの受給額は毎年増加しています。

ただし、30年後の受給額の保証がある訳ではありません。

国民年金の受給額は男女で差があるってホント?

国民年金の受給額が、男女によって差があると聞いた人もいるかもしれません。

国民年金の受給額に男女の差はありません。

金額に差があるように見えるのは、厚生年金です。

厚生年金の受給額は、個人の月収等により算出されるため、女性の収入が低いことが多いのが理由のようです。

国民年金には納付額も受給額も差がありませんので、間違えないようにしましょう。

国民年金の受給額の計算方法


ご自身の国民年金の受給額を知りたい場合、以下の計算式で求めることができます。

(78万100円×保険料納付月数÷480=ご自身の受給額)

保険料納付月とは、実際にあなたが国民年金保険料を納めた月数です。

480とは、40年間の月数ですので、実際に算出してみることをおすすめします。

国民年金を受給するために会社を辞めたら必要な手続きをご紹介


20代や30代で独立を志す人もいるでしょう。

自身の意志により退職をした後には、厚生年金から国民年金に移行する手続きを行わなければいけません。

仮に移行手続きをしなかった場合、後からまとめて請求が来ます。

手続きを怠ったために10万円以上の請求書が届くことも珍しくはありませんので、ご注意ください。

移行手続きは各自治体により異なりますが、市役所などへ行かれると簡単に手続きが行えます。

自営業の合間にアルバイトを行う場合

自営業を行う人も、合間にアルバイトで生計を立てるときがあるかもしれません。

アルバイトを行う場合、国民年金の納付や受給額に変化はあるのでしょうか。

厚生年金に加入する場合と加入しない場合に分けて、ご説明します。

アルバイトで厚生年金に加入する場合

アルバイトの収入が月額8万8千円以上の場合、社会保険に加入できるようになります。

アルバイトの社会保険には、厚生年金が含まれる場合と含まれない場合があります。

勤務する会社にご確認いただき、厚生年金に加入する場合は正社員と同等の扱いになります。

給与天引きにより厚生年金保険料を納め、同時に国民年金保険料も納めています。

どのタイミングから加入なのかを確認し、未加入の時期が無いようにしてください。

アルバイトを辞めたら、国民年金に移行する手続きを再度行いましょう。

受給額は、厚生年金に加入した分だけ増額されることが考えられるでしょう。

アルバイトで厚生年金に加入しない場合

アルバイトで厚生年金に加入しない場合は、時給計算した賃金をバイト先から受け取りましょう。

自治体から届く国民年金の納付書により、納付を行います。

基本的に勤務初期からバイト先が厚生年金に加入してくれることはなく、自営業者はご自身で納付を行います。

受給額は国民年金のみの受給額と同じです。

どうすれば自営業でも年金の受給額を増やせる?


サラリーマンと比べると、自営業者の年金は少ないです。

国民年金のみでの受給額を見れば、多くの人が将来への不安を抱くのは必然とも言えます。

自営業者が年金の受給額を増やすにはどうすれば良いか、ご説明します。

個人年金保険に加入して受給額を増やす

生命保険会社が提供する商品の中に、個人年金保険があります。

個人年金保険は長期的な視点から、老後の資金を蓄えるために考えられた保険です。

民間の生命保険会社が提供しているため、保険会社が倒産すると損をするなどのリスクもありますが、ご自身のの年金受給額を上げるには良い方法です。

参考:最新!2020年6月版 個人年金保険ランキング

個人型確定拠出年金を利用して受給額を増やす

個人型確定拠出年金を利用するのも、近年では主流と言えます。

個人型の確定拠出年金とは、投資の考え方から広まった自己資金運用の一部です。

金融機関が提供している金融商品で、毎月一定額を支払うことで60歳以降に年金または一時金として受け取れます。


まとめ


国民年金の基本知識から受給額、受給額の増やし方までを解説いたしました。

若くして独立を志す人は、雇われ以上に不安を抱えているでしょう。

「将来のことより明日のこと」を意識する日々も増えます。

忙しい毎日を送る前に、将来の国民年金受給額を考えておくことをおすすめいたします。

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