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#火葬場
短編【タバコ・ロードにセクシィばあちゃん】小説
喪服姿の二人の女性がベンチに座っている。二人は従兄妹同士で、いまは二人の共通の祖母の火葬の最中だ。その葬祭場は田舎の古い火葬場で、いまだに煙突があった。その煙突から黒い煙と人が焼けてゆく独特な匂いが漂っている。
喪服姿の広瀬由花は、同じく喪服姿の三条ヒロシの顔と胸をまじまじと見ている。
「ちょっと聞いてもいい?」
「いいよ」
「幾らかかったの?」
「350万。顔だけで。今のところは」
「顔だけ
喪服姿の二人の女性がベンチに座っている。二人は従兄妹同士で、いまは二人の共通の祖母の火葬の最中だ。その葬祭場は田舎の古い火葬場で、いまだに煙突があった。その煙突から黒い煙と人が焼けてゆく独特な匂いが漂っている。
喪服姿の広瀬由花は、同じく喪服姿の三条ヒロシの顔と胸をまじまじと見ている。
「ちょっと聞いてもいい?」
「いいよ」
「幾らかかったの?」
「350万。顔だけで。今のところは」
「顔だけ