- 運営しているクリエイター
#誕生日
短編【Happy Birthday】小説
「だから私、言ってやったのよ。アンタなんか私が居なかったら今頃、野たれ死んでるのよ!って」
四十を過ぎても三十代前半に見える狭山陽子はガーデンチェアに座り自慢の美脚を組んで悪態をつく。
「そんなコト言ったのか、お前」
陽子の兄の西宮義博がワイングラスをテーブルに置きながら言う。義博は五十手前だが独身で最近、郊外に庭付き一戸建てを購入した。今からその自慢の庭で、ささやかなあるお祝いをしようとしてい
「だから私、言ってやったのよ。アンタなんか私が居なかったら今頃、野たれ死んでるのよ!って」
四十を過ぎても三十代前半に見える狭山陽子はガーデンチェアに座り自慢の美脚を組んで悪態をつく。
「そんなコト言ったのか、お前」
陽子の兄の西宮義博がワイングラスをテーブルに置きながら言う。義博は五十手前だが独身で最近、郊外に庭付き一戸建てを購入した。今からその自慢の庭で、ささやかなあるお祝いをしようとしてい