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2024/06/17 或る不安

 ムンクの少女を連想している。
 絵は載せない。
 音楽で言えばシューベルトの『死と乙女』。
あれも弦楽四重奏曲と独唱曲があってどちらかというと弦楽四重奏曲を聴く機会が多い。
 クラシック音楽専門サイトがあって、Chromeで聴こうとすると怪しいことになる。iPodでSafariを使って聴く。
 歌詞が付いているのですね。同じく『魔王』の筋書き通り、対話の相手が魔王か死神かという感じで、メメント・モリ(死を想え)が感じられる。

 忍び寄る不安。実は最近、身の回りで知人の老いた親族らが続けざまに癌でなくなっている。それまでの生が長くても短くても、しあわせであろうがそうでなかろうが、生まれた以上必ず死はやってくる。これだけは誰がどう語ろうと真実だと思います。

 ムンクの絵に戻ると、影が描かれている。ちょうど『叫び』の影に似ている。私はそれは死の影だと思う。いけにえの羊のようにいつ殺されるか分からず、Xのトレンドを見ては常にいつかはあれがやってくる、と恐れおののく人々の姿に重なる。

 妙な感覚だが、何かを作って作品というか残しておけば、作った人がいなくなっても残された人々がそれを展示したりして何かを想う。遺作を目の前にしたとき、そこには誰かしらがその手で作業をしていた姿が立ち上がる。

 昨日の新聞で上田市にある「無言館」の記事を見た。存続。でも、そこは何を目的にしてきたのか。今一度、原点に立ち返りたい。ウクライナやイスラエルの紛争を思う。この国も経験した戦禍が、侵略者だけでなくそれを強いた権力によってもたらされたこと、そして間接的に彼らの手で若くして命を奪われた学生たち、忘れてはならない。当時の権力者を受け継ぐ者達の存在が今もある事も、戦禍を忘れるなと語りかけてくる。

2024/06/17 ここまで

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