見出し画像

「桐島」の再来!!ラストの甘酸っぱさに殴られろ!!青春映画の新たな傑作『のぼる小寺さん』

今回紹介する作品は伊藤健太郎と元モーニング娘。の工藤遥主演の『のぼる小寺さん』この作品「桐島、部活やめるってよ」の衝撃再びと言っていいほどスクールライフの日常を上手く切り取れてる作品です!!まずは予告編をどうぞ

クライミング部に所属している小寺さん(工藤遥)は大好きなボルダリングに一直線。クライミング部の隣で練習する、卓球部の近藤(伊藤健太郎)は同じく卓球部の友人2人と無気力な日々を送っていた。そんな時何度でも立ち上がり、目の前の壁に挑み続ける小寺さんから、なぜか目が離せなくなり近藤は、いつしか彼女に惹かれていく…。しかし小寺さんを見つめているのは近藤だけではなかった。クライミング部の四条、ネイルが趣味の梨乃、密かに小寺さんを写真に収めるありか。どうして、小寺さんは登り続けるのか。小寺さんに出会い小寺さんを見つめる彼らは、自らの目指す場所へ一歩を踏み出ていく。

画像3

小寺さんを中心に展開していくのだが、あくまで小寺さんは大好きなボルダリングに熱中しておりその小寺さんを見る近藤の視線。その「視線」こそがこの作品のテーマとなっている。近藤の「視線」はすごく男子高校生的というか好きな女の子への視線だ。授業中、休み時間中、廊下ですれ違った時、誰しもが経験したであろう、自然と目で追ってしまうあの感じを見事に演出している。ネイルが趣味の梨乃、小寺さんを写真に撮るありか。この2人は小寺さんに対しての人間的な興味のような「視線」。小寺さんの姿をみて自分の将来に対しての不安に向き合っていく。小寺さんと同じクライミング部の四条は近藤と同じ男子高校生的「視線」だったがやがてクライミング部で切磋琢磨する中での目指すべき目標のような「視線」に変わる。

そんな中、ラストに近藤が小寺さんに想いを告げるシーンがあるのだが、ここでずっとみんなの「視線」の先にいてボルダリングしか見てこなかった小寺さんが近藤の想いに応えるという形で初めて他者を見ようとする。このシーンすごく美しくも甘酸っぱい雰囲気、さらにそこでキリンレモン間接キスという荒技が炸裂し青春にぶん殴られたような気分になれます(笑)

画像1

画像2

小寺さんという魅力的なキャラを演じた工藤遥(あと普通にボルダリングシーンが凄い!!)、童貞高校生役をやらせたら安定感抜群の伊藤健太郎というキャスティングが凄く良かったし、主役の2人含め劇中で何度かある「1年間クラス一緒だけど話すの初めて」なやつ同士のぎこちない会話とか上手いし、「桐島」を思い出させるような群像劇的な一面と「視線」っていう新しいアプローチの仕方も良かった。青春映画の傑作、是非劇場で!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?