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夫婦はもっとつながりあえる

『夫婦はもっとつながりあえる』

そんな世界を創りたいという願いがあります。

ずっと言葉にしたくて、でも全然まとまらなくて、何度も記事を書きかけては削除する、ということを繰り返してきました。

今回もまとまらなくておじゃんにするかもしれませんが、この文章をあなたが読んでいるということはきっとどうにか形にすることが出来たのだと思います。

しばし、言葉に込めた想いを書き連ねます。

人生の目的は恐怖を避けることではない

ここ数年、人の『内的変容』について学び続けています。

『内的変容』とは、自分の中のある『受け入れられていない自分』を受け入れていくプロセスのこと。

人間みな何かしら、『こんな自分はダメだ』っていう信念をもって生きています。

  • 気が利かない自分はダメだ

  • 価値を示せない自分はダメだ

  • 怠惰な自分はダメだ

などなど。

そして、そういったダメな自分を変えようとする or 隠すことに、人生のほとんどすべての時間を使っています。

  • 気が利く自分になろうと人前でいつも気を張る、もしくは、気を利かせないといけない場所には近づかないようにする、など

  • 人の役に立てるようにいろんなスキルを身に付けて実績をつくる、もしくは、自分の価値が出せないような分野には手を出さない、など

  • 「習慣化が大事!」とか言って努力を継続しようとする、など

まして、現在の社会・教育システムでは、努力して自分を変えていくことが奨励されています。

ですが、ダメな自分を変えようが、隠そうが、『こんな自分ではダメだ』という信念が起点になっている点においては、何も変わりません。

こんな風に自分の中に受け入れられてない自分がいると、『べき論』に支配されがちになります。

  • 稼げる仕事に就くべき

  • 人に依存せず独立しているべき

  • 人に認められるには誠実であるべき

などなど。

『べき論』に支配されると、自分が本当に望む生き方をするのが難しくなります。

なぜなら、『べき』だと思っていることって、本音ではやりたくないから。

それをしないと生きていけないとか、人から認めてもらえないとか、深層心理で信じていて、本当にはその恐怖体験を避けたいだけなんですよね。

でも、恐怖を避けることが人生の目的じゃない。

自分が本当に望む体験を創り出すために、願う世界を創り出すために、我々はきっと存在しています。

そんな風に生きるには、『ダメだ』と思っている自分自身を受け入れ、認め、愛していくプロセスが必要不可欠です。

そして、その入り口は、たいてい『他者』がもたらしてくれます。

人と人は自分の願いに気付くために出会う、夫婦はその最たる形

誰でも一人や二人くらい、嫌いな人っていますよね。

なんかもやっとする、イラっとする、受け入れがたい、認めがたい。

そう感じる相手は少なからずいると思います。

なんで、そんな風に感じてしまうかというと、それは、自分の中にある『受け入れられていない自分』を投影しているからに他なりません。

『人を不快にさせてはいけない』と思っている人は、人前で明るく、社交的に振舞います。反面、そうじゃない態度を取る人にムッとしたり、イラっとします。「なんで人に対してこんな言い方できるの!?」とか。

『怠惰な自分はダメだ』と思っている人は、無駄な時間を過ごさないように、常に向上し続けられるように、いつも努力をしようとします。反面、向上心を感じない人、ちょっと怠けて見える人にはイラっとします。「サボるなよ!」とか。

『感情的になるのはダメだ』と思っている人は、いつでも冷静に理性的に振舞おうとします。反面、何かの拍子に感情的になる人にイラっとしたり、ときに見下したりします。「感情的になるとか社会人失格だ」とか。

こんな風に、他者が介在することによって、人は『受け入れられていない自分』に気付いていくことができます。

どんなに不快な感情が沸き起こったとしても、人と人は、願いに気付くために本当は出会っています。

そして、夫婦関係、パートナーシップはその最たる形です。

共に生きるからこそ体験できる幸せがあることは紛れもない事実です。

それはそれとして、例えば、友達には寛容で入れるのに、パートナーにはなぜかイラっ、モヤっとしてしまうことってあるじゃないですか。

遊びにきた友達が、一緒に食べた食事の片づけをしなくても「いいよいいよ!休んでて!」って1点の曇りもなく言えるのに、

パートナーが一緒に食べた食事の片づけをしてくれなかったら「はっ!?なんで自分だけ?」ってなったりするんですよ。

会社の同僚に「こうしたらいいんじゃない?」ってアドバイスされたら素直に聞けるのに、

パートナーにアドバイスされたら、「えっ?私の何かがいけなかったの???」ってなったりするんですよ。

それは、それだけつながりが強いからなんです。

強いからこそ、『受け入れられていない自分』をちょっとでも感じさせる行為や言動があったら、イラっとモヤっとするんです。

夫婦関係、パートナーシップこそ、『受け入れられていない自分』に出会うための最良の入り口なんですね。

でも、イラっとモヤっとなったときに、夫婦が取るパターンは現状大きく以下の2つだと思います。

  1. 不快の原因を取り除こうとすること

  2. 不快を感じないように思考で抑えること

①は、コミュニケーションが比較的行われている夫婦、課題の解決思考が強い夫婦が取りやすい行動で、原因となった行為や言動を特定し、改善していくことを意味します。

②は、「夫婦ってこういうもん」「まあこれくらいはどこもあるから」「こんなことで怒っちゃだめだ」そういう風に感じていた感情を理性的に抑えようとすることを意味します。

どんな夫婦も①も②もやると思います。私もどっちもやる。それ自体は全然悪くない。

でも、①と②だけだと、『受け入れられていない自分』に出会うことが出来ないんですね。

不快をしっかり感じて、その奥にあるものを探る機会が無くなってしまうからです。

不快を避けようとするんじゃなくて、『この不快感は自分に何を教えてくれているんだろう?』

そんな風に、お互いがお互いの不快感を受け止め合って感じ合って、その根源を理解し合えたら、夫婦のありよう、自己のありようは必ず変わっていく。

『受け入れられていない自分』を許し、あるがままの自分を愛せるようになる。

その体験を互いにもたらすこと。

パートナシップは、そのために存在すると思っています。

条件付きの愛から無条件の愛へ

意識的にも無意識的にも、多くの人が『こういうことが愛である』という定型を持っています。

話を聞いたり、感情を受け止めてくれるのが愛だ
ぎゅっと抱きしめてくれるのが愛だ
美味しいご飯を作ったり、身の回りの世話をしたり、相手の役に立つことをするのが愛だ
束縛せずに自由にしてあげるのが愛だ
お金の心配をしなくてもいいようにしてあげるのが愛だ
安心してくつろげる空間を作ることが愛だ
失敗しないようにサポートしてあげるのが愛だ
いつも元気で明るく振舞うことが愛だ
笑わせたり楽しませたりすることが愛だ

『愛』っていう表現がしっくりこないのであれば、「するべき・した方が良いと思っている」くらいの言葉に置き換えてみてください。

こんな風に、「こうしたら人に愛される」という定型をすべての人が持っています。

ただ、「こうしたら愛される」と思っているということは、「こうしないと愛されない」と思っていることと同じです。

『愛の定型』がある限り、その愛はどこまでいっても条件付きなんですね。

自分のパートナーが『愛の定型』を満たす行為をしてくれたら、『愛されている』と感じることができる。

だけど、『愛の定型』を満たしてくれなかったら、『愛されてないんじゃないか』と不安になる。

そして、「私のことを愛してるんなら、こうしてよ!」そんな風に、相手につい求めてしまったり、「どうせこういうもんでしょ」と本当は欲しいのに諦めることを覚えていきます。

でも、人間が本来求めているのって「○○があるから愛される」っていう感覚じゃないんです。

「何があっても、あるがままのあなたも自分のことも、愛している」っていう感覚なんです。

無条件に存在する愛を、相手にも自分にも、本当には感じたいんです。

条件付きの愛は、突き詰めれば、ただの『恐れ』です。

自分から離れてしまうんじゃないか?
嫌われてしまうんじゃないか?
失望させてしまうんじゃないか?

そんなような恐れが根本にはあります。

条件付きの愛を求め続ける限り、その恐怖から逃れることはできません。

そうじゃなくて、「あなたも自分も、ありのままであっていい」

『恐怖』を起点にするのではなく、そんな無条件の愛を起点に生きることが出来たなら、人間の可能性はもっと開いていくと思います。

その起点をもたらしうるのが『夫婦』だと、僕は信じています。

夫婦はもっとつながりあえる

「結婚ってこんなもん」「夫婦ってこんなもん」

そんな言葉で、感じていたものをないことにしないで、

「理想の夫婦ってこんな形!」

綺麗な衣に身を包んだ条件付きの愛を求めあうのではなくて、

あなたも自分も、ただあるがままにあっていい。

そんなことを互いに認め合えたら、

いつでもどこでも、つながりはあるんだ。

そんな安心感を感じ合えたら、

その絶対的な肯定の元、人は自由に生きることが出来る。

自分が本当に望む世界を描き、その世界を生きる勇気を持つことが出来る。


パートナーシップは、そのために存在する。

夫婦はもっとつながりあえる。

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