07 さよなら、僕の平和な日々よ
試合の前半はぼろぼろだった。原因はやはり僕のせいだろう。試合の流れにまったく慣れていない僕は、頭ではわかっているものの、体がついていかないのだ。体力的にではない。ついていけないのはスピードと、動きのキレだ。
普段遊びや授業でやった程度のものは、しょせん球取り合戦だ。ルールなどおかまいなしに、ボールが渡ったたらゴールするだけ。
ルールのほとんどを知らない僕は、もちろん反則の嵐で、あと一回反則したら退場だ。
僕が違反を取るたびに、稲元は泣きそうな顔でルールについて説明して