02 さよなら、僕の平和な日々よ
「まぁ……体動かすのは好きなんですけど……やっぱ店のこともあるし」
物心ついたときから母子家庭。僕の父親だという人のことは「柿本良」という名前しか知らない。というか、どんな人だったのか、本当に知らないのだけれど、少なくとも僕の名前が良一。ネーミングセンスは最悪と見た。
まぁ、それはともかく、幼い頃から母子家庭だったため、店の手伝いはやれと言われたら、やらなくちゃならないものだと、考えもせずに思っていたし、最近では非常にこの商売、アンティーク・ショップの仕事がもっと軌道に乗