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「タナバタ?」 セシリアは聞いたことのない言葉に首を傾げた。肩で切りそろえた金色の髪が揺れる。少しずれたサングラスを指で押し上げながら、セシリアは奇妙な質問をしてきた少年を見上げた。セシリアに謎の質問を投げかけたチャドは、にこりと微笑んで頷いた。 「さっき来た姉さんたちが言っていたんです。今日は「タナバタ」っていう昔話で、年に一度しか会えない恋人たちが唯一会うのが許された日なんだそうで。セシリア姉さんは知っていましたか?」 すっかりこの店の仕事も板についたチャドは、笑顔を