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太陽のたまご

先日、母方の祖母からマンゴーが送られてきた。

昨年に引き続き二度目だ。

宮崎ではどうやらいろんな農家の人たちが困っているみたいで、祖母曰く、いつもは見ないような立派なマンゴーが道の駅に並んでいたらしい。

普段ならどこかに出荷されていたはずものが、行き場を失って、そこにたどり着いたのかもしれない。

箱を開けた瞬間にびっくりするくらい綺麗で、真っ赤なマンゴーが入っていた。

それと同時に甘い匂いも溢れてきてそれだけで幸せになる。

ちなみに去年も今年もマンゴーを切るのを失敗した。

半分に切って格子状の切れ目を入れたお手本みたいな切り方がどうしてもできない。

説明書を読み飛ばしてしまうからか、包丁を入れる方向を間違えて、薄い種のところまで来てようやく気付く。

その頃にはもう遅くて、マンゴーは三つに切り離すしかない。

でも、食べてしまえば、そんな失敗はどうでも良くなるくらい甘くて濃厚で、あっという間になくなってしまった。

祖母にお礼の電話をかけると、とても喜んでくれた。

両親とは電話で話す頻度が高いけれど、どうしても、祖母には連絡をする機会が少なくなる。

4月の頭に父方の祖母が亡くなったが、ちょうど東京の感染者が増えてきているけれど、宮崎は感染者0だった頃で、お葬式のために帰省することが出来なかった。

その話になって、元気でいれば会えるから、お互い元気でいようと励まし合って、電話を切った。

さすがに来年は帰省できると思いたいけれど、ワクチンの接種が終わったあと、どうなるかはまだまだわからない。

去年の今頃思い描いていた来年の今頃はいつ訪れるのだろう。

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