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江戸のアンデパンダン、書画会を主催

 『皆川淇園とその仲間たち』 第5回

皆川淇園は、1972年から、「東山新書画展覧」という書画の展覧会をプロデュースしています。春と秋に開催されたこの展覧会は、誰でも出品 でき、絵の優劣を公平に世間の目にさらすことで書画の振興を図ろうとしたものでした。実際に京都の主要な画家はこぞって参加していて、毎回 200,300点もの作品が出品されていました。長沢芦雪、丸山応挙らも出品していました。

 近代の日本における展覧会の走りともいえるもので すが、今で言うとさしずめアンデパンダン展でしょうか。フランス・パリで1884年にはじまった無審査、自由出品のアンデパンダン展は日本で は1947年に第1回が開催されています。

 それよりもずっと前に自由出品の展覧会というスタイルを作りだしていた淇園は先見の明があったので しょう。

                           (勝治 真美)

                         【2014.5.15 嵯峨野文化通信 第199号】

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