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3年連続 お寺でキッチンカー 企画のポイント

株式会社新潟家守舎 代表 小林紘大さん。自身の法人以外にも多数の事業を手掛けており、携わっている事業は30以上にも及ぶパラレルワーカーとして活動している。
今回は、2022年8月13日に新潟市・誓慶寺(せいきょうじ)で開催したイベント「お寺でキッチンカー」について伺った。
本イベントは今年で3回目の開催となる。小規模のイベントでも満足度の高いものにするためのコツや、訪れた人の心に残る空間づくりのポイントは必見。

「お寺でキッチンカー2022」ってどんなイベント?

新潟市・誓慶寺(せいきょうじ)

紘大さん(以下、紘) まずは、イベントの概要についてお伝えさせてください。

紘大さんが構成したイベントのフライヤー

お盆の真っ最中である8/13(土)に、本イベントは開催された。
誓慶寺内にSUZUKICOFFEE、マーメイドカフェ2台のキッチンカーを設置。境内の一部を解放して「憩いの場」とし、お墓参りに訪れた方たちが涼みながら飲食を楽しめる。

紘 お墓参りから帰ったら各家庭でごちそうが待ってると思うので、キッチンカーで提供するのはドリンクとスイーツ中心に。

第1回目の開催から欠かさず仕入れて販売している生キャラメルの羊羹。お持ち帰りにも人気

お墓参りではなくキッチンカー目当てに来てくださった方もいて嬉しかったです。
お子さんからおじいちゃんおばあちゃんまで、広いスペースでゆったりと寛ぐ姿をみて、今年も開催して良かったとしみじみ思いました。

穏やかで優しい時間が流れていた

イベントの発起人である住職夫妻は3年前、お寺の「人離れ」を何とかしたいという思いから紘大さんに声をかけた。

紘 お寺に用事がなくても、地域の方に馴染み深く訪れやすい、自由な場所にしたい。「面倒な家族行事で訪れる場所」ではなく「あそこにいけば何か楽しいことがある」と思ってもらえるようにしたい。
その思いに共感して、第一回目から運営に入らせていただいています。

小規模イベントを盛り上げるコツ

紘 誓慶寺はそこまで大きなお寺ではないですが、1日限りのイベントで約230名にお越しいただくことができました。

イベントに欠かせないのが宣伝。「身内で満足」する結果に終わらないよう、紘大さんは自身でフライヤーを構成し、ポスターを作成して宣伝を行った。

紘 それから、プレスリリース(以下、PR)情報をメディア各社にFAXすることで、テレビで取り上げていただくことができました。

昨年もテレビ取材を見越してPRを打ち出したところ、取り上げてもらうことに成功していたんです。2年連続でニュースにイベントの様子が映りました。

メディアに取り上げてもらうことで広く知られるきっかけが生まれる。箔もつくので小規模でも充実感のあるイベントとなり、翌年への期待感も高まるのだ。

カメラマンの密着撮影が行われた

居心地のいい空間づくりのポイント

境内の雰囲気をグッと盛り上げてくれたキャンドル

子どもも大人もゆったりと過ごせる居心地の良い空間づくりのポイントを紘大さんに伺うと、こんな答えがかえってきた。

紘 カッコよく言うと、「最上思考を持つこと」ですかね。
それから僕が大事にしている「ふり返りをきちんとすること」だと思います。
僕は基本、何においても「より良くできるんじゃないかな?」と考えるとワクワクしちゃうタイプで。その結果、誰かが喜んでくれたら最高に嬉しいし、「よっしゃ!」と思えるんです。

今回のイベントの目的に対して、ただ「キッチンカーを手配する」ではなく「お越しいただいた方に満足してもらえるメニューを取り揃えたキッチンカーを手配する」。
ただ「開催する」だけでなく「開催にあたって効果的な宣伝をして、満足感・来年への期待感を高める」。
こういった最上を求めていった先の積み重ねが、居心地の良い空間を作り上げているのだ。

紘 行動しているときより振り返ったときの方が、学びは身につくものです。今年で3年目ということで、来年はもっとバージョンアップしていかなきゃいけない。
「もう食べたことがあるという声も多かったから、そろそろ羊羹は別のスイーツに変えようかな?」
「今まで特に用意していなかったけれど、雰囲気を壊さないBGMがあればもっと良かったかな?」
といったように、小さなことでも思いついたらメモしておいて、後から住職夫妻と共有して来年に生かしていきます。

このイベントに限らず、「やって、はい終わり」は絶対にNG。
当日に共有できなければ請求書をお持ちする際でも、お客様と直接お話しして振り返りを欠かさず行うことで次に繋がると考えています。

「小林紘大」だからこそできる最上の形づくり

今回のイベント、プロデュースと準備を紘大さんひとりで実施したというから驚きだ。

紘 境内の装飾は住職さんたちにやっていただいて、キッチンカーのスタッフと弊社のインターン生に売り子として稼働してもらって。それ以外の予算組みから事前打ち合わせ、宣伝・PR、紙袋の用意とかまで僕が担当させてもらいました。

ーー本職の「建築」以外にもマルチなスキルを備えているのが紘大さんの大きな強みですもんね。

紘 たしかに、全く建築関係ないですよね(笑)。今回やったことはいわゆるイベント会社や代理店の仕事内容ですけど、もしイベント会社だったら小規模で期間が1日しかない案件は受けられない。

ーー紘大さんだからできたイベントだったんですね。

紘 最近はありがたいことに、建築とは違う切り口で「こんなことやりたいんだけど……」とご相談いただける機会も増えてきました。
それぞれの機会ごとに最上の形を考えて、作り上げていくのがすごく楽しいです。
どんな形にすればいいか悩んでいる方に「紘大に相談して、一緒に何かやってみたい」と思ってもらえるよう、これからも色々なことに挑戦していきたいと思っています。(了)

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小林紘大|新潟家守舎|じぶんのまちをじぶんのことに
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