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かっこいい大人たち〜フォーカシングとジェンドリン〜

 かっこいい大人はきっと身近にいる。身近じゃなくても、オンラインで人とつながれる昨今だ。昔と比べるとそのハードルは大きく下がっているだろう。

 先日、ジェンドリンの「プロセスモデル〜暗在性の哲学〜」の刊行記念シンポジウムにオンラインで参加した。ジェンドリンは、フォーカシングで有名な心理学者であり、哲学者だ。フォーカシングは自分が感じている言葉にならない「感じ」をフェルトセンスと呼び、そのフェルトセンスを活用していく心理療法だ。

 自分のカウンセリングでも活用している方法でとにかく重宝している。重宝なんて書くと失礼かもしれないが、実際そうなのだから仕方がない。自分の中にあるフェルトセンスを観察したり、言語化することが劇的な変容のきっかけになることを何度も経験している。

 今回どうしてnoteへの記録を考えたかというと、本を翻訳をされた先生方の情熱に当てられて思わず筆をとってしまった。なんとなんと翻訳に約二十年近くもかけたというのだから、驚愕している。ただもっと驚いたのは、先生方が本当に楽しそうにシンポジウムで話されていたことだ。自分の仕事が好きで、ジェンドリンが好きで、その興奮が画面から伝わってきた。遊園地ではしゃぐ子どもの純粋さに似た感覚。こんな大人がいっぱいいる世の中は、さぞ楽しいだろうと思う。

「まさかこんな大きな仕事ができるとは思っていなかった。」と先生は話された。圧倒的な熱量で、人生をかけて取り組む仕事がある。その様子をみて、なんとも清々しい気持ちになった。

本の内容はとても難解だと聞いている。もしかしたら僕には読み込めないかもしれない。でもチャレンジしてみることにした。身体知、暗在性、直接照合体、インプライング、聞きなれない言葉たちが溢れている。言葉と格闘していくことが、豊かな人生の扉を開いてくれることを期待しよう。

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