理想が高いと大変だね。

「私がやりたい仕事とは違うかな」

職場の同僚の派遣社員の女の子に直接雇用を断った理由を聞いたらこう答えた
確かに仕事としては面白味もないし社風的にも古い体質の企業だ
人柄もよくまだ若い彼女が生涯働く会社として選択しなかったのも納得がいく

私は少し前まで派遣会社の中の人をやっていたのでこの言葉はよく耳にした
20代から50代までの主に女性に仕事の紹介をしてきた
特に20代の一般企業での就業経験がない人たちが求めるものはドラマに出てくるようなキラキラした職場だった

服装も自由でネイルも髪色も自由で残業の少ない事務職
彼女たちの希望を集約するとだいたいこんな感じだ
キラキラした職場に憧れる女の子は後を絶たない

だけど実際に希望が叶っても退職する人もいて理由は様々だ
定時退社を求めた子は仕事のやりがいのなさに物足りなさを感じ
ネームバリューを求めた大手志向の子は責任の大きさや業務の煩雑さに挫折していった
もちろんこれは一部に過ぎないし全てではないけど一言で言えばイメージ先行で選んだ結果のギャップだ
ドラマに出てくるOLをイメージしているんだから当たり前だろうけど

事務職がやりたい、スキルアップがしたい
この言葉の中身を具体的に説明できる人の方が圧倒的に少ない

自分が本当に何を求めてるかちゃんと理解できた時、理想と現実に気づいて努力したり諦めたり立ち向かったりするんだろう

自分のやりたいことができるといいねと思いながら特に深入りすることもなく同僚の話を「そうなんだ〜」と笑顔で片付けた

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