大切にしたいもの
辺鄙な場所で育った
おもちゃもゲームもなかった
お金も……なかった
誕生日もクリスマスもプレゼントなんてなかった
ただ、ただいまと帰ると母がおかえりと待っていて
日が暮れるまで空き地で遊んだ
草が素敵なご馳走に変わり、リアルなままごとができた
山に一人で入って行って、奥の綺麗な沢で遊んだ
カニをたくさん取って帰った
夏になると歩いて川へ行き、へとへとになるまで遊んだ
畑道を歩くと必ず誰かいて
「こんにちは」とあいさつをした
なんにもないと思っていたけれど、贅沢なほど満ち溢れていた。
そしてこの経験が今の私を作っているのだろう
そしてこれからの私はこの宝物をどうやってみんなに分けてあげられるだろうか
幸せはすぐ近くにあるってこと
伝えたい。生きているって素晴らしいことだよって
なんにもなくても心はあったかかった
それは大人になってからもそう
どんなに辛くても嫌なことがあってもあったかい経験がそれを吹き飛ばしてくれる
だからこそ大切にしたい幼少期
もっともっと愛がふりそそがれるそんな世の中になったらいいなと願う
みぃわ