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【リレー企画】ならば私は、あなたを殺したい。

先日、noteで繋がりのある竹鼻さん、遠山さん、吉玉さんと、それぞれ異なるテーマでnoteを書こう、となった。


遠山さんが出したお題は「殺人」

お花見の連絡用にとできたTwitterのグループDMでは、毎日そんな殺人に関するクレイジーなやり取りが繰り広げられ、怖い画像が送られてきては悲鳴をあげる。

みんな何故そんなに殺人犯に詳しいのか、ホラー映画に詳しいのか、詳しくない私のGoogleの検索履歴は、あっという間に殺人犯や事件の名前で埋まっていった。

お花見の日も、推しシリアルキラーは誰か、どんな死に方は嫌か、どんな殺し方がしたいか、殺したいと思う心理について、そんな話をしていた流れだった。テーマ「殺人」でnoteを書こうじゃないか、と。


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遠山さんと言えば、うさぎのお面をかぶったnoteで知っている人も多いはず。むしろ、みなさんご存知のあのうさぎ、だ。

あのうさぎさんは、友達がいないと言いきる。

先週は一緒にお花見をしたし、先々週は一緒にびっくりドンキーに食べに行ったし、今週もお花見をするし、来週も会うのに、決して壁を崩さない。

ネットで知り合ったしまぁ信用できない部分もあるだろう、とも思う。けれど、あのうさぎさんの場合、リアルで知り合っていたとしても決して友達とは認定しないだろう。


"友達とは"という話になる。

友達の定義も人それぞれ。

そもそも友達に定義を求めるのはやめにしよう。そんなこと考えずに、楽しいなぁでいいじゃない。また遊ぼうよ、それでいいじゃないか。友達でも仲間でも仲良しさんでも、呼び方はなんだっていい。友達って、そんなに重苦しいもんじゃない。

なんとなくよく連絡取ったり、なんとなくよく会ったり、なんとなく思い出したり、一緒にいると楽しかったり、喋るのが楽しかったり、そんな時間があって、しばらく会わなくても久しぶりに会った気がしなかったり。

noteやTwitterで仲良くなって、会ったことないけど仲良しなのも"友達"って言えるし、(一方的にだけど)友達のように思っている人だっている。

有事の際に我が命投げ打ってでも!なんてのが友達ってわけじゃない。全てをさらけ出し合うのが友達ってわけでもない。

恋に落ちるのに名前はいらないのと一緒で、友達になるのに名前はいらない。本名を知らなくたって、友達にはなれる。


私は本当の事を言わない。たまに小さなフェイクを混ぜる。それはエッセイと一緒。全てが本当なわけじゃない。大袈裟な嘘はつかないけれど、小さなフェイクで時折さらりと濁してみせる。

けれど、仲良くなるとその嘘はもっともっと小さくなっていくし、本音の分量も増える。

そうなればもう友達と言える気がする。


というか、もっと単純でいいのだ。

一緒にびっくりドンキー食べに行ったんだからもう友達☆くらいでいいじゃないか。

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鉄壁で囲い開こうとしないうさぎの世界に、じわりじわりと歩み寄る。

友達を作ろうとしないうさぎ。深く関わろうとしないうさぎ。理解されようとしないうさぎ。

"私はその彼の優しさと受容力と平常心を、どこかで危険だと感じ始めていた。受け止められてはいけない、悪い、怖いという気持ちが働き、彼と話すときはしばしば過剰に話しすぎた。"

調和を避けるように、世界を閉じるように、壊さないように、崩さないように、深入りしないように、線を引くうさぎ。

"素早いのは、関係を常に断ち切っているからだ。明快なのは、絶対的な基準があるからだ。冷静なのは、自分を守らんがためだ。"

わかる。わかるんだ。とてもよくわかるのに、わかるからこそぶち壊したくなる。それは私が、私たちが、仲良くなりたいと思うからだ。


"友達がいない"は、"友達をつくる気がない"のだ。

"友達"を作るよりも自分の心の平和が大事だから。

きっとちょっとやそっとじゃ変わらないと思う。

これまでそれで生きてきたのだもの。

生まれ変わるくらいじゃなきゃ、変わらないよ。


ならば私は、あなたを殺したい。



遠ざけて、1人で安全を確保してから振り返って、「あれは友情だったのかもしれない」だなんて言わせない。

自滅の物語は一個しかパターンが無いけれど、復活は無限なんでしょう?


ならば私は、あなたを殺したい。


大人しく殺されなよ。


死んでからが、始まりだ。


殺人事件は、まだ始まったばかりだよ。





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