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指針

 ゴールデンウィークが過ぎ、これまでnoteの文末で告知していたイベントも終わり、5月はあっという間。次の企画へと歩みを進めています。

 が、その間に葛西臨海公園の水辺の自然ゾーンが変わるという情報がTLに流れてきて、自分も昔、住まいを立ち退きで失い、無常を知る身として、居ても立っても居られず、観に行って来ました。

 「水質汚濁がまだ進行していなかった昭和30年前半に多摩川に生息していた魚類を中心とした生物を飼育展示」という水槽の借景に広がる森や、魚影を映す光の窓…。
人工で水辺の自然を創ったプロジェクトとして物凄く贅沢なビオトープで、潮風が森を抜けていく公園のベンチに座る感じとか、心象風景を残しておきたいと思いました。
 また、個人的には、数日前に知人の現代アートを観に行った絵画作品ともシンクロし、その涼やかさ、光、質感の肌感覚が、もしかしたら、ここに来ていたかもしれないなぁと思いました。

この建物に入ると水槽があり、その画創りが凄いと思った。その出口から撮った写真。

 しかし、莫大なお金と年月がかかった建築風景を、魚も木も大引っ越しで、スクラップアンドビルドするってのも凄い話です。谷口吉生さんの建築、硝子のドームは保存される様ですが、こちらも水族館として機能しているうちに観ておけて良かったですが、未来は如何なることでしょう。

人工的な庭に武蔵野を想う端くれとして、このレベルまでは中々到達できないと思いましたが、少しでも近づきたいと思いました。
敬意。

 現在、破壊への反対運動が起きている様ですが、住んでいた家が公共事業で道になる経験した自分を思い返すと、より内向的になっていた思春期、自分の思い出が片付けられる場面で、段ボールや家具を運ぶ引っ越し業者のバイトさんが、殆ど小学校時代に一緒に遊んだ男の子たちだったんです。
なんて酷いことと思いましたが、立ち退きには隣近所が賛成でしたし、社会って、こういうものなんだなぁとも思います。そして同窓会で会えば、友達は懐かしいし、みんな優しい。
 
 だから、私の中で改めて指針を立てたいと思いました。それを思うときには、私は本から学ぶ場合が多くあります。

 その一冊は、ヴァージニア・リー・バートンの "THE LITTLE HOUSE"です。
1ページ目から強い意志があって、この表紙の「ちいさいおうち」は、" (前略)She was strong and well built." なんです。
 また、彼女(小さなおうちをsheと呼ぶのも素敵)を建てた建築家が " This Little House shall never be sold for gold or silver and she will live to see our great-great- grandchildren's (後略)" と言っている事に、作り手からの、彼女への愛情を感じます。

 また、細野晴臣さんの「とまっていた時計がまたうごきはじめた」の23ページ「計画を立てると福島の原発みたいになる。この世で起きていることのすべてが本当は想定外なんだよ。(中略)予想できないから計画を立てて一生懸命やろうとするんだけど、なにもうまくいかない。」という言葉も、コロナ禍に補助金事業でイベントを開催した経験がある後だと、私にも納得の言葉です。 
 
 事業計画と感性を調和させるのって多分、本当は困難なことで、だから計画に反対したくなるし、想定外の出来に喜怒哀楽の感情は揺さぶられるのかなと思っているところです。


続く。
もう少し、指針について考えるつもりです。


今後のギャラリースケジュール

5月25日(土)~6月1日(土)
11時~19時(最終日は17時終了)
satouの傘とFine Little Dayのポスター展

6月9日(日)
14時~17時
マリーマテリ「可愛い子には旅をさせよ」初出版記念展覧会
ヴァイオリンのミニコンサート14:20~
チケット1000円 演奏者 ながりょーさん
マリーさんとコラージュ作り体験 15:00~
参加費500円
企画 福岡静夏

6月 14日 ( 水 )
開場 18:00 開演 18:30
ひつじの古本まつり
柳家花いち、春風亭昇羊(主催)、春風亭昇市
予約 2000 当日 2300
電話 03-3313-5065 /メールinfo@ga-kou.com(工企画)

6月16日(日)
13時~17時
泥水蓮(主催)
「全ての愛のない言動は無意味、無価値。」初出版記念ワークショップ。
入場無料、ワークショップ(15時までにお入りください)は参加費500円

6月22日(土)~6月29日(土)
11時~19時(最終日は17時終了)
代々の工房から展2
片山頼子(京都から吹ガラス)
琉球藍染工房(岩手から琉球藍染)

6月 30 日 ( 日 )
開場 13:30 開演 14:00
立川志の太郎(主催)落語会
予約 2,000 当日 2,500 懇親会参加の方は+1000 円
電話 03-3313-5065(工企画)/メールinfo@shinotaro.jp(志の太郎)


おまけ:昔につくったユーチューブ
川は呼んでいる WAZAO & Freshwater fish




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