5/11 日記小説 【波の狭間】


嬉しさ溢れて右を向く。
あなたの晴れ顔見たいから。
だけどもあなたは曇り顔。
瞳に雨を蓄える。

やっとここまで来たのだと
歓喜するには早すぎた。
やっとここまで来れたから
怖気づくのも無理はない。

刹那か永遠か、一人舞台。
寄せては返す波の狭間。

どのみちあしたで決まるのだ。
腹をくくって眠れば良い。

「人事は尽くした」言い聞かせ
天に委ねるつもりでも
あれこれ思索を巡らせる。

付け焼き刃の小賢しさ
捨ててしまえと思えども
未だ眠れぬ深夜2時。







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