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育休6週目の感想

ここ数日、ベビーが自分で体を左向きにできるようになった。目の前にぼてっとした背中があるというのは不思議な感覚。

認知の時差仮説

夫がどれだけあやしてもこの世の終わりかのようにギャン泣きしていたベビーが、わたしに抱かれるとスンッとする。たぶん育児界隈ではあるあるなのではと思うが、パパ的にはかなり落ち込むようだ。見ているわたしもなんだかいたたまれなくなって、わたしが抱いてても泣くときはあるよとフォローを入れてみたりする。

一週間ぐらい、そういう時期があった。わたしの入浴中に毎晩のように泣いて、夫は「パパ見知りが始まった…」と嘆いていた。
が、始まったと思ったパパ見知りがなくなった。なんの予兆もなく、パタッと。

あれはなんだったんだろうと首を傾げ合う。
わたしの希望的な仮説としては、この一週間はタイムラグだったのではないかというものだ。ベビーが最初に母であるわたしを認識して、次に父である夫を認識するまでのタイムラグ。母だけを認識している時期は、父は得体のしれない存在である。だからどんなにあやしてもビャンビャン泣き続けたのではないか。そして、今はちょっと遅れて父を認識したので泣かなくてよくなったのではないか。

わたしがベビーと過ごす時間の方が圧倒的に長いので、その差が一週間というのはどこか釈然としないでもない。だけど夫のパパたる自信がへし折られてしまっては元も子もないので、そういうことにしておこうと思う。

ちなみに、ネットで調べたらパパ見知りは一般に生後半年ごろからとあったので、パパの正念場はたぶんこれからだ。

快の縦ブレ仮説

ベビーはご機嫌でたくさんお喋りをしてくれる。キャッキャッと高い声を上げて面白そうにすることもしばしば。ところが、笑っていたかと思えば急に泣き出すことがある。女心と秋の空もびっくりの気の変わりようである。

感情というものは、発達とともに分化していく。
悲しいとか悔しいとか妬ましいとか、清々しいとかキュンキュンするとか、そういう高次の感情はベビーの中にはまだなくて、あるのはシンプルに快か不快かの二択である。
うんちでお尻がべちょっとしたら不快だし、お腹が満たされたら快。夫とわたしはせっせとベビーの不快を取り除いて、快を教える。

ここからがわたしの仮説なのだけど、快と不快というのはもしかしたら、数学で一番最初に習うマイナスとプラスみたいに数直線の左側と右側の関係ではないのかもしれない。お尻が汚れたら点Pがマイナス(=不快)に移動して、おむつを替えてもらったらゼロに戻ってくるというような。
そうではなくて、心電図の波形のイメージで横軸が時間、縦軸が感情のブレ。平常時はゼロに近い位置でフラフラと揺れながら右へと進み、うんちが出たら縦に大きく振れて泣き出す。ご機嫌でお喋りをしているときも大きく振れる。どんどん高揚していくにつれて振れ幅が大きくなっていって、一定のラインを超えるとそれはもはや不快となってしまうのだ。
「さっきまで楽しくしていたのに…」という理屈はベビーには通用しない。快と不快は紙一重。大きく振れすぎると容易に不快に転じてしまう。

なにごともほどほどに、ということで。

ヘックショーイ!とやったら泣かれた

夫のいない日中、ベビーを抱っこしながらご飯を食べたりスマホをいじったりしている。ひとりぼっちで寝かされるのは嫌だが抱っこで歩くことまでは要求しない、そういう時間は平和である。

まったく油断していたわたしが鼻のムズムズを本能のままに「ヘックショーイ!」と解放したら、ベビーがびっくり仰天して大泣きしてしまった。そりゃそうだわ、ごめん。

昨日もわたしの腕の中でベビーが気持ちよさそうにうたた寝しているところで「もしもーし」と急に電話に出たものだから、現実世界に引き戻されて泣き出した。ごめん、ごめん…。

夜の時間

そういうわけで日中は「ちょっと寝かしておく」ができないことが多くて、だいたい腕の中か膝の上にいる。それはそれで非常に尊い時間なのだけど、不自由さもある。
だから最近、夜更かしが癖になっている。
ベビーが寝た後にaudibleを聞いたり、PCを立ち上げてnoteを書いたり。それでめっきり寝る時間が遅くなって、翌朝起きられない。ベビーも二度寝に付き合ってくれるのでありがたい限りだが、この調子だと育休明けにやっていけない気がする。ここらで朝型に切り替えたいなあ。

Amazon Freshを使う

買い物で腕がちぎれそうになることが少なくない。
何日分もの食材をまとめて買おうとするからだとはわかっているけれど、毎日ちまちま買い足すのも面倒くさいし。トイレットペーパーとかキッチンペーパーとか、かさばるものを買うと手が塞がってしまうのでちょっとの距離とはいえ疲れてしまう。

そこで、最近Amazon Freshに手を出した。
まだフレッシュなものは買っていないけれど、そろそろストックが切れそうな日用品をカゴに入れていってある程度たまったらまとめて注文するようにしている。
通常のAmazonみたいに立派な段ボールじゃなくて紙袋で届く(トイレットペーパーなどはシールのみ)のも罪悪感フリーでよい。

そういえば今大変じゃない

駅前の雑居ビルの1階。あまりにも小さいその区画に、こぢんまりとした八百屋さんが入ったのはごく最近のことだ。狭いけれど一等地なのでよく目立っている。
駅ビルのスーパーへの買い物の行き帰りで横目に気にしつつも、なんとなく近づけずにいた。ちょっと覗くだけ、が許されなさそうな狭さだから勇気がでなかったのだ。

先日、ついに勇気を振り絞って近づいてみた。
抱っこ紐の中のベビーに励まされながら。こういうとき、ベビーはわたしの背中を押してくれる。

今日の店番は小柄な中年女性で、わたしがみかんを買ったらミニトマトをおまけしてくれた。配送サービスのチラシを添えて、「赤ちゃんがいて大変でしょうから、そういうときに使ってくださいね」と。
ありがたく受け取りながら、はたと思った。そういえば今、わたし大変じゃないな?

ベビーと二人きりの日中は、たしかに不自由だ。
ご飯を片手で食べなくちゃいけないし、「あれやろう」と思ったときにすぐできないのはそこそこストレスだ。腕が疲れた、座りたい、とグッタリな気分になることもある。
だけど、そんなに気を張っていない。朝はのんびり二度寝をするし、ベビーはそのうち泣き止むし、友だちが会いに来てくれるし、ちょいちょいベビーを連れまわして外出もする。noteを書いてaudibleを聴くゆとりがある。
たぶん初心者フレンドリーな育てやすい子なんだろうと思う。ありがたや。

今大変じゃないってことは、後で大変な時期があるのかもしれないけど。そのときはそのときである。

ベビー連れニナミカ展

いつも楽しく記事を読ませていただいている重ねおりさんのnoteを読んで、いてもたってもいられなくなった。

蜷川実花展、楽しそう!!!

これまで、美術展は一人で行くことが多かった。自分のペースで見て回れるし、シフト勤務だから比較的空いている平日の昼間に行きたいし。
だけど、たぶんこれは誰かと行った方が楽しそうだ。というか、ベビーにも見せてあげたい。

インスタを覗いてみたら、子連れで行っている人もちらほら。公式サイトにも、ベビーカーの入場は不可なので抱っこ紐等の用意をとの記載がある。ということは、ベビーの入場を想定してはいるということだ。…これは、行けるのでは?

というわけで、思い切って行ってみた。
結果としてはベビーがめちゃくちゃ大人しく鑑賞してくれたので、大成功だった。何を感じていたのかはわからないけれど、天井からぶら下がる花々やら華やかな映像やらをじっと見ていた。すべての展示を見終えてグッズショップに入った途端にぐずり始めたので、楽しんでくれていたのではないだろうか。わが子、さすがである。

ニナミカ展をやっていた虎ノ門ヒルズステーションタワーにはまだ授乳室がなくて(授乳室の入っているフロアが準備中のため)、森タワーの方まで授乳室を求めて彷徨ったのが一番の難関だった(遠回りをした気がする)。しかし、さすが虎ノ門ヒルズという感じのラグジュアリーな授乳室で快適だった。

今度はベビーとどこへ行こうかな?


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