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クリームソーダ〜別れ味〜

コメダ珈琲と今流行りのおぱんちゅうさぎのコラボ、「コメダ珈琲店で食べたいんですけど〜」のコラボ商品を食べるためにコメダ珈琲店に行った。前のnoteに写真だけ載せたけれどあれとはまた違う日に行ったものである。どれだけおぱんちゅうさぎ好きなんだ、私は。
今回は桜薫るおぱんちゅうさぎクリームソーダを注文した。
私はコメダ珈琲店に何度も来たことがあるのでクリームソーダのクリームなんて特に驚く味ではない。いつも通りの甘くて冷たいソフトクリームだ。私はクリームソーダが届いた瞬間、上に乗った大きなソフトクリームをパクパクと無言で食べた。その後、ソフトクリームばかり食べていると下のソーダを単体で飲まなくてはならなくなることに気づいたので桜薫るソーダを軽く飲んだ。鼻から抜ける桜の風味と爽やかなサイダー。今まで食べたことがない味。とても美味しい。サイダーの強い炭酸で舌がビリビリする。脳みそが喜んでいる。頭が爽快。

桜の話がしたい。
申し訳ないが私はスギやヒノキの花粉症はないので春が好きだ。そして桜も好きだ。桜の色が良い。私は八重桜みたいな濃くて明るいピンク色が好き。
でもソメイヨシノが咲いているのは、綺麗だと思う。自然界に存在する、全てを包み込むような優しいピンク色。好きだ。愛している。桜の写真は毎年特に意味もなく何枚でも撮ってしまう。習慣みたいなもの。

全く関係ない話だが前職に就いていた時、仕事の補助をしてくれていたベトナム人の女の方に、「花粉症が酷くて辛いのだが原因はあのピンクの花(桜)ですか?」と聞かれたことを思い出した。私は「スギやヒノキというもののせいであのピンクの花が原因ではないですよ」と説明した。危ない、桜にあらぬ罪が被せられるところだった。そりゃ、花粉症の症状が出る頃に桜も咲いてくるのだからそれが原因とは思うのも仕方のないことか。そのベトナムの方はベトナム人に花粉症の人が多いと教えてくれたので日本人も花粉症の人多いですよ、と言っておいた。
その人はベトナムのこと沢山教えてくれた。結局、体調不良が悪化して、私が辞職することになったので一ヶ月しか一緒に働けなかったが、優しくて良い人だった。ベトナムにも桜って咲いているのかな。また会いたいな。

私とそのベトナムの方もそうだけれど桜と言えば出会いと別れの季節。今現在仕事をしていないのであまり季節を感じないのだけれど、今は卒業式シーズンである。
卒業といえば当時はそんなに別れの雰囲気ってなかったというか、少なくとも私は卒業なんてしても普通に友達と関係性なんて変わらず遊んでいられると思っていた。だけど卒業って結構残酷で、違う道に進んでしまうと予定は合わないし、連絡も疎かになるし、何より新しい場所で居場所を作ることに必死になる。今が今になり、昔のことが昔になる。それって当たり前のことなのだけれど、私は卒業して皆と離れ離れになった時、初めてそのことを実感した。私は新しい場所で居場所を作れないタイプだから、高校一年生の時はクラスに友達なんていなかったし、職場でもひとりで行ってはひとりで帰ってきていたし、なにより居場所を作らなければならないという危機感みたいなものが人より薄い、というかほぼない。居場所なんかなくたって、ひとりで生きていける。私はご飯を食べる友達や移動教室を共にする友達もいなかった時期もあるけれどそれでも生きていけると思っていた。むしろ生きていかなければならないと思っていた。負けたくなかった。陽キャに、軽率に友達になって軽率に合わないと思ったら違う人の方にいく人間に。勝つためにはひとりでいるしかないと思っていた。今思うと別に勝ち負けなんてどうだって良かったのに。でも私はひとりだったこと後悔はしていない。あの教室という40人が決まった期間に生まれたというだけで収容されていた空間に私が少しだけでいいから信用してみようと思う人間なんていなかった。それだけはもう今更、変えようがない事実。よく話してみればこういう人だったとか、あるのかもしれないけれどでもそれは個人と私が話した場合の話であって、その時点でグループなんて出来上がっていたし、その人が私を優先して共に行動などしてくれるわけない。私は誰とも共存できない。だから誰かと共存することを自ら辞めようと思っただけ。要はただのひとりぼっちですよ。それでいい。私がひとりでいて、傷つく人がいないのならあの時はそれで良かったんだと今でも思います。高校二年生になったら普通に友達できたし。

まだ桜も咲いていないのに、出会いと別れ、春を感じた。春薫るおぱんちゅうさぎクリームソーダに感謝。

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