毛の生えた偶蹄目(山羊と言え)

家から徒歩20分圏内に、
どうも毛の生えた偶蹄目がおるらしく、

ぶ「たいがいの偶蹄目は毛が生えとろうが」
コト「つるっつるの偶蹄目も浪漫じゃのう♪」
ぶ「頭痛いけどとりあえず聞こうか」
コト「ピーシャーヤナムンとか片脚ピンザとか」
ぶ「それ妖怪。つかそれ、ぶんの沖縄の本な」

道路より低い田んぼがきっちり板塀で囲われて、その一角に新建材(またの名をブルーシート)でこさえられたこないだ見た『もののけ姫』のエボシ御殿の下位互換みたいな屋根と壁はあるけど出入り口フルオープンな小屋がこさえられとる。

コト「これはCapra hircus domesticがおる気配♪」
ぶ「Goat?」
コト「やめろ古傷をほじくるな」

説明しよう。
その昔、ボクジョウかマキバに行った際に、

ぶ「牧場と書け」
コト「字づらおんなしやん」

たぶん、四国ニュージーランド村やったと思う。
そこで山羊の群れを見たオイラ氏、そこであほにもうかつにも山羊を自在に操って芸をさせる金髪碧眼の山羊使いに
「Whats kind of やぎ?」
と聞いてしまい「Goat」と返されてしもたニガい思い出がある。

ぶ「結局なにが聞きたかったん?」
コト「スペインアイベックスとかカフカスツールとか、そゆの聞きたかってん」
ぶ「マンドクセ」
コト「母親の乳が出んて山羊からもらい乳した赤子から生まれたオイラの山羊観にケチつけんな」
ぶ「なに言よん、自分ある日突然木の股から生まれたんやん。もしくは単体生殖」
コト「プラナリアかよ」

こないだ『アーモンドプラリエ』って単語が出てこんで、ずっとプラナリアプラナリア言うてた気がするわ我ながらあほい。

コト「こんなくそ暑い盛りに日よけもないとこの山羊見に行くとか正気でないわ。もちっと涼しぃになってからにしよや」
ぶ「そう言うてるまに愛くるしい仔山羊がおとな山羊になってしもたりするんやん」
コト「あーあーあー聞こえなーい」
ぶ「日傘さしてでも見てこいや」

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