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骨髄バンクに登録していた私が骨髄提供した話5

ドナーになることが決まった話と、最終同意書に書かれている内容

骨髄バンクから適合通知が届き、提供の意思を示し、確認検査を終えて、1ヶ月程はコーディネーターさんから連絡がありませんでした。

選ばれなかったのかなぁ、何人かドナーの候補がいる場合は全員の検査結果が揃うのを待って患者さん側が決めると聞いたよなぁ、と、毎日そのことが気になりながらも待つしかありません。

ある日ドナーに選定されたとの電話がかかってきて、後日郵送で書類が届きました。
どうして自分に決まったのか、同時に何人かドナー候補者がいたのかどうか等の情報は何も教えてもらえません。

次は最終同意を行います。
確認検査の時のようにコーディネーターさんにこちらの都合を伝え、病院に予約を取ってもらいました。

当日はドナー、その家族、第三者立会人同席のもと、最終同意面談を行います。

第三者立会人は私の場合バンク所属の弁護士さんでした。コーディネーターさんが約束を取って連れてきてくださいました。
ドナーがむりやり意思に反して提供させられるようなことがないように、利害の無い第三者が立ち会うのだと聞きました。

当時はコロナ禍で、なるべく病院に出入りする人を少なくしていたため、家族として夫が同席するはずでしたが、あらかじめ渡されていた同意書に夫が記名捺印したものを持参し、コーディネーターさんと夫の電話を繋いだままにして、スピーカーで通話しながらという、リモート会議になりました。

確認のため、改めて『ドナーのためのハンドブック』を使いコーディネーターさんから説明を受け、声に出して同意を発表し、夫にも言ってもらい、同意書にサインをしました。

需要があるかはわかりませんが、同意書の内容は以下のとおりです。

※最終同意後のドナーの同意撤回については、現在ここまでハッキリとは伝えないようになっているかもしれません。
あくまで数年前の私個人の体験談であることをご了承ください。

ではどうぞ

(〇〇年〇月改訂)
骨髄提供に関する同意書
公益財団法人 日本骨髄バンク殿

1.私は、日本骨髄バンクのコーディネーター〇〇〇〇〇、および調整医師〇〇〇〇〇(施設名〇〇病院)より、「ドナーのためのハンドブック」にそって、下記の事項につき説明を受け了解しました。
①骨髄採取病院決定までの手順。
②骨髄採取にあたっての、健康診断および自己血採血、入院に至るまでの手順や手続き。
③骨髄採取量の決定および骨髄採取の方法。
④骨髄採取のための麻酔処置の意味および具体的方法。
⑤麻酔および骨髄採取に伴い起こりうる健康被害、緊急処置の必要性と実施、およびその際の補償。
2.骨髄提供に要した交通費が後日、日本骨髄バンクより支給されること、しかし、休業補償、その他「ドナーのためのハンドブック」所定の費用は支給されないことを了解しました。
3.私の骨髄の提供を受ける患者の氏名、住所、移植後の経過などの事項が私に知らされないことを了解しました。
4.私の骨髄の提供日時、場所の公表は決して致しません。万一、報道機関などの取材を受ける場合は、事前に日本骨髄バンクに相談することを約束します。また、患者から受け取った手紙をSNS等ハンドブックに記載の媒体で掲載、公表しないことを承諾します。
5.この同意書に私が署名・捺印した後は、同意を撤回いたしません。ただし、私の健康に重大な影響を及ぼす問題が生じたと判断された場合には、骨髄採取が中止または延期されることを了解しました。
6.この同意書による同意の有効期限は、私がこの書面に署名・捺印をした日から6ヶ月とし、これを超える場合は、別途骨髄提供意思の有無の確認がなされることを了解しました。
7.私は、移植直前に患者の状態が急激に変化した場合などに、骨髄液を一時的に凍結することがあること、また、同様の理由で極めてまれに骨髄液が移植に用いられないことがあること、その際には骨髄液が廃棄されることを了解しました。
8.私は、移植施設からの依頼により、患者へ移植後の骨髄液の生着確認等(遺伝子解析を含む)を行うために、検体採血を行う場合があることを了解しました。
9.私は、骨髄採取後、DLI(ドナーリンパ球輸注)のため採血の依頼を受ける可能性について説明を受けました。その際は改めて説明を受け、意志の確認がなされること、また、今後、DLIの採血については、いつでも拒否できることも了解しました。

骨髄提供者
以上のとおり私の自発的意思により骨髄を提供することに同意いたします。
〇〇年〇〇月〇〇日
住所──
氏名(自筆署名)── 印

あとは、
家族代表またはこれに準ずる者、立会人、と続きます。




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