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蜜蝋ワックス仕上げのメンテナンス

ぽつぽつの制作者です。

今回は、蜜蝋ワックス仕上げで制作した商品の定期的なメンテナンス方法について書いていこうと思います。メンテナンスと聞くと「面倒そう」「大変そう」だと思うかもしれません。。。

始めるまでの一歩がなかなか重いかもしれませんが、やってみると「こんなもんなんだ」だときっと思ってもらえると信じて、一読して頂けると幸いです。


 ・蜜蝋ワックスってなに?

そもそも蜜蝋ワックスとは何なのでしょうか。初めて蜜蝋ワックスという言葉を知ったときは読んで字の如く「ハチミツと蝋」を混ぜたものなんだろうといった認識でした。半分合ってて、半分間違っていました。

簡単に書くと、「ミツバチの余った巣に含まれる蝋成分と植物性の油を混ぜたもの」が蜜蝋ワックスと呼ばれるそうです。

ぽつぽつでは「未晒し蜜ロウワックス」という商品を塗装の際に使用しております。 

使用している未晒し蜜ロウワックス

商品のホームページはこちらから↓↓

商品紹介によると、雑木林やミカン畑で働くミツバチの余剰巣とエゴマ油を使用しているとのこと。エゴマ油は精製した一番搾りの油だけを使用しているということで、とっても良質な感じですね!

そんな蜜蝋ワックスを塗布すると、どんな効果が現れるかと言うと、、、
①撥水性
②木材本来の色味を生かした仕上がり
③化学物質を使用していないので安心

水滴を垂らした写真を見る通り、未塗装に比べて、ワックスを塗ったものは水分が木材に浸透していくのを防いでくれます。

未塗装のコースター 水滴が染み込んでしまう


塗装後は水滴が盛り上がり染み込みを防ぐ

※撥水性には限度がありますので、水洗いはしないことをおすすめします。

次に、蜜蝋ワックスを塗ったものと塗ってないものを比べてみました。塗ったものは少し濡れたように色味が濃くなっています。ワックスには着色剤は入っていないので、木材本来の持つ色の特徴を活かすのに最適なんです。

左が未塗装、右が塗装済み

冒頭に書いた通り、化学物質を不使用なので、お子様や化学物質に抵抗のある方も心配なくお使い頂くことができると思います。


・定期的なメンテナンスのメリット

飲み物をこぼして汚れてしまったときや使用後の普段のお手入れは水に濡らして絞ったキッチンタオルなどで拭いてお使い頂ければと思います。
しかし、蜜蝋ワックスは木材に油分を浸透させ、撥水性を持たせているので、使用を続けるうちに油分が揮発し、本来の撥水性を保てなくなってしまいます。そこで、半年から1年に1度塗り直してあげることで、効果を持続させる事ができます。

また、樹種によっては塗り直しを繰り返していくことで、最初に手にしたときよりも飴色になり、深みのある色合いに仕上がっていく特徴がありますので育てるつもりでメンテナンスをして見た目の変化を楽しんでもらえると嬉しいです。

左上から時計回りに
ウォールナット、カバ、チェリー、ナラ


・ご自宅で出来るメンテナンス方法

長々と書いてきて、やっと本題に入りますが、
市販されている蜜蝋ワックスを使用するのが1番ではあるんですが、使用量に対して内容量が合っていないので確実に余ります。。

そこで、今回はエゴマ油を使ってメンテナンス方法を紹介をしていこうと思います。
エゴマ油なら余っても料理に使うことが出来るのでムダがなくて良いですね!
ちなみに、アマニ油を使っても良いみたいです。

約1年使用しているウォールナットのコースターでやり方を紹介していきます。どの商品もやり方は同じなのでご安心下さい。
写真では分かりづらいですが、塗り立ての物と比べると、色が少し薄くなり、手触りもサラサラ感が失われています。

左が塗装したて、右が塗装後1年

〜〜〜用意するもの〜〜〜
エゴマ油
キッチンペーパー
塗り込み用と拭き取り用で2枚あると良いです。
ビニール手袋(手に油が付くのが嫌な方はご用意下さい)


油と布の2つあれば出来ちゃうのでとても簡単です。

〜〜〜作業手順〜〜〜

1.布に油を染み込ませ、塗り込む。

キッチンペーパーを小さく折りたたみ、油を小さじ1くらい染み込ませ、コースターに塗り込みます。
このとき、全体に塗りきれてないようであれば油を追加して塗り込みましょう。
多く塗りすぎると後で拭き取る際に少し大変なので、ちょっとずつ足すのがポイントです。

塗り込み後

2.きれいなキッチンペーパーで拭き取る

ワックスの塗り込み終えたら、余分な油を拭き取るためにきれいなキッチンペーパーを使ってベタ付きを感じなくなる程度に拭き取ります。

ーーーーー写真掲載ーーーーー

3.丸1日ほど乾燥させる

布で拭き取りきれない油を揮発させる為に丸1日ほど乾燥させてメンテンナンス終了です。
※立て掛けて置いておくと全体に空気があたるので
オススメです。

風通しの良い場所であればどこでもオッケー👌

1年間の使用なので、あまり変化がないように感じるかもしれませんが、回数を重ねていくうちにより深みのある色合いになっていきます。
残念ながらエゴマ油のみだとロウ成分を含まないので、使用当初のサラサラ感は蘇りません。。。
ですが、油分を含むことにより、木材の反りなどを防ぎ、一定の撥水性も持ちますのでオススメです。

 右がメンテナンス後の仕上がり


ご自宅で使うものだけでお手軽に出来ちゃうんです。

気が向いたときで良いので、やってみてもらえるとより長く商品を良い状態でご使用いただけると思います。
もし、サラサラ感も復活させたい希望がございましたら送料はご負担いただきますが、塗り直し致しますので、instagramのDMかminneのメッセージ機能からお問い合わせからご連絡頂けると幸いです。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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六畳二間の小さな木工所ぽつぽつ




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