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♯39 今年の七夕、ライブに行きました*その1

収納人数80人ほどのその会場は、ほぼ満席だった。あちこちで参加者同士が盛り上がり、会話に花が咲いている。一人参加だった私は、ご案内いただいた席に座って、あらためてバンドのことを調べた。

実は、演奏するバンドのことをほとんど知らなかった。このバンドの華麗な経歴は次の通り。

・300にわたる自作曲あり
・月に20本の学園祭で演奏していた時期がある
・シャ乱Qとデビューを競ったことがある
・曲はすべてオリジナル
・このバンドのコアファンがたくさんいる etc

私がこのライブに来るきっかけとなった方から「本格的な音楽を演奏するバンドで、人気がある」とお聞きしていたのだけど、その通りだということは会場の雰囲気が教えてくれた。

そんなわけで、今年の七夕、私は初めてこのバンドのライブに参加しました。

楽曲に乗り、世界観にトリップ

まず驚いたのが、バンドメンバーのみなさんが登場されたとき。とにかくメンバーのみなさんがうれしそうで、よろこびを噛み締めておられるのがよくわかった。会場は一瞬でスイッチON。全員がライブモードに切り替わったと思う。

バンドは陽のエネルギーに満ち溢れていたけれど、楽曲から伝わるのは情景だ。この日はじめて聴いた楽曲ばかりだったのに、リアルに景色が思い浮かぶ。

大阪の長屋からホルモン屋さんをながめ、京橋で夜空を見上げて輝く月に見入り、街明かりを見てウルウルして… 私はいつのまにかノスタルジックなタイムトリップを楽しんでいた。

曲間のMCがたのしすぎた

私がこれほど楽曲の世界観にひたることができたのは、曲間のMCが大きかったと思っている。その楽曲がどんなふうにつくられたのか、どんな時代背景だったのか、ボーカルであり作詞と作曲をされた石坂さんがお話しくださったのだ。おかげでリアルに情景が思い浮かび、はじめてのライブなのに世界観にガツンと引き込んでもらえた。

あと、バンドメンバーさん同士の会話がたのしくて! たのしんでいる人たちの会話って、その気持ちが伝染するのかな。こちらまでウキウキして、気分は上がる一方だった。

もっとシンプルでいいじゃないか

てるてる坊主さんの楽曲は、感情をリアルに歌ったものが多い、と思う。あくまでも私個人の印象。気持ちや思いを文学的に装飾しているのではなく、感情を、感じたままの言葉で歌詞化しているものが多いように感じた。

楽曲から受け取るメッセージは人それぞれなのだが、どの人も確実にナニカを受け取っていると思う。ここからは、私の受け取ったナニカの話。

人は、人生の大半を準備に費やす。自分の才能を発揮するための準備、老後の準備、子供の教育費をつくる準備…実は人は準備に忙しくて、意外と「今日」のことを知らないと思う。

今日は空を見上げたか?
今日見た風景はいつもと同じだったか?
今日は、ちゃんと「今日」に目を向けたか?

このライブで、私はそんなことを問いかけられたような気がした。

うれしいことがあったら思い切りうれしがる。
腹が立つことに怒って、怒りを堪える。
失敗したら落ち込んで頭をカキカキ、家に帰る。
そんなふうに過ぎる自分だけの「今日」をきちんと感じながら、空を見上げる。

もし、自分の命がもうすぐ尽きると知ったら。
戻りたい、もう一度帰りたいと思うのは、こういう何の変哲もない時間なのかもしれない。

私はそんなことをぼんやり考えた。

…と、長くなったので、続きは次回に。


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