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あきない商いを|松崎に学ぶ

【MKニュース 2022.7.25より抜粋】

江戸の昔、伊豆の松崎に土屋宗三郎さんという方がいたそうな。彼は松崎に『三余塾』という学び舎を立ち上げて、多くの門人を輩出、彼らは維新後の日本の国づくりに多大な貢献をした。

なぜ伊豆の果ての地松崎だったのか…それは松崎の『地』の力に関係するのだ。

松崎という町はかつて日本の東西を結ぶ海上交通の要衝かつ有数の養蚕、製糸業の拠点であった。当時陸路で松崎に向かうなど考えも及ばないそんな場所であろう。

土屋三余も海に開けた松崎であったからこそ、広い世界に視野を向けることも、江戸へ実際に行くこともできた。全国各地から訪れる商人や職人といった多種多様な人たちとの出会いもまた多くの学びの機会を得るのに都合の良い場所であったはず。

三余塾は全国から人が集まり、出会い、つながり、学びそして旅たち、近代日本を支えるリーダーに育っていった。三余氏は、気がついていたのだ。この松崎の『場』の力があれば、人は勝手に育ち羽ばたいていくことに。

工商に加え農林水も合いまった多様性豊かなこの地には、時代を先駆けた刺激的な人やモノや情報に溢れていたことであろう。



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