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派手と地味

やっぱり、そこへたどり着いた人たちのプレイ・パフォーマンスっていうのは恰好がいい。憧れてしまう。私が憧れたのはNBAのジョン・ストックトン。私が部活にのめり込んでいた時代、今のように手軽に映像や動画を見れるという時代ではなかったんです。基本情報を入手できる手段は、新聞・テレビ・雑誌。有料動画サイトなんてものはないですし、ぎりぎりケーブルテレビが出始めていた頃なのかな。ですから、メジャーな野球・バレーボール・柔道・相撲・水泳などはテレビで大きな試合があれば取り上げられ放映されていましたが、バスケットボールに関しては映像なんてものは見ることはできなかったんですよね。

見れないと憧れっていうものは募るもので、深夜番組でバスケットボールの番組があるといえばテレビの前でスタンバってたりしたものです。

自分もバスケットボールを中学・高校・・・ミニバスを入れたら計8年ちょっとやっていました。ですから、酸いも甘いも理解しているつもりです。
彼らのあの恰好のいいプレイの陰には、ただひたすらに地味なつらい練習を重ねてきているというのも何となくわかります。

バスケットボールっていう競技はホントに地味な練習が多いんですよね。
しかも、意外と頭を使う。セオリー通りにはまらないのがバスケットボールで、コート上に立ってる選手自身がその場の判断を自分で下して動いて試合を進めていくスポーツでもあります。
しかも団体競技の割には個人の力がものを言うスポーツ、だからと言って個人に頼りすぎると攻めることもままならなくなるという競技。

ALL FOR ONE.ONE FOR ALL.

ホントにこの言葉が示すようなもの。

練習すればうまくなる。と、思っている人もいるでしょうし、そういわれた人も多いのではないでしょうか。
これ、私は違うと思うんですよね。
その練習がどういうものか?何を目的としているのか?
理解し納得して頭を使わないとダメだと私は思います。

私はバスケットボールという競技をやるのに、一番大切な部分がかけてました。それは「身長」。これはバスケットボールという競技の中では最大の武器です。チームの中で1,2番を争う背の低さ。
ですから、身長を補うための武器を自分で手にしなければ、いかに弱小チームだったとしても後輩たちがいますからコートには立てなくなるのは肌で感じ取れました。

身長がなければ、遠距離でのシュートが「打てば入る」にすればいいじゃない。と、必死に練習しましたよ。
でも途中で気が付いたんです。ただ、やってるだけじゃほかの人と大差ない。ということに。
それから、自分で自分のための練習をいろいろと考えてやり最終的には、トップの位置からのシュート率は80~90%になりましたよ。まぁ、弱小なのでなかなか打たせてはもらえなかったですけどね。

やったことは、基本のみ。
これを書くと「は?」と思う人も多いと思う。

まずはシュートフォームのチェック。
ジャンプをせず、膝も曲げずゴールの真下付近で腕の力だけでボールをゴールに入れる。その際、手首の曲がり具合、ぶれてないか?ゆがんでないか?腕はちゃんと伸びてるか?体は変にひねってないか?を何度も何度もチェックし修正をしそれを体に覚え込ませる。

ゴールから一歩下がって同じようなことをする。ゴールに入れば一歩またゴールから下がる。入らなければ一歩前。これを何度も何度も繰り返し
もちろん、シュートしたボールはリングに当たってもダメ。当たったら一歩前。

体の力をボールに伝えるためにはやっぱりコツがいるわけで。
それがわからないと、ジャンプしてシュートを打っても前に着地をしたり、体が曲がったり。
それこそどれだけ繰り返したんだろう。

もちろん、ボールを正確に持つというのも大切な基本。
それも、ちゃんとやりましたよ。シュートを打つ前に。
ボールを床において両足をつけ体を前に曲げてボールを普通に拾う。
それから少しだけ手をずらしてシュートフォームを作る。そして打つ

練習は地道。そして、地味。
でも、恰好のいいパフォーマンスの基礎にもなっているっていう事。
シュート一つとってもそんなもの。

背面パスとかカッコいい。
でも、パスする相手の気持ちのいい位置に投げられてますか?
それができないと、相手が大勢を崩したり全力で走れなかったり。

ドリブルにしても、そう。

すべて地味な練習の積み重ね。

バスケットボールだけじゃない、すべてのスポーツに言えること。
小さな積み重ねがあの恰好のいいプレイやパフォーマンスにつながる。
憧れの選手に届くようにきっとアスリートたちは毎日を今も積み重ねていると思う。



そういえば、一度だけ試合の時に、「打てば入る」というのを体験しました。
相手チームの監督(教師)が「そいつに打たせるな!っていってんだろー」とベンチから大声が聞こえてる中でのシュートはとても楽しかったです。
(当時はそういうのも反則でとられなかったものです)
自分の練習が実った瞬間でもありましたね。

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