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創業計画書はつくろう。

お店をだして創業を目指す方にいつも話しているコトがあります。

それは、創業計画書を作ってくださいという話。

えっ!当たり前じゃないのって思われるかもしれませんが

以外なほどに多くの創業を目指す方が計画書を作っていません。


計画書がないと話すら聞いてもらえない事もあります。

何をやりたいか決まっていない人にお金なんて貸せませんよね。


誰よりもうまいラーメンを作ることができる!

わたしに任せれば必ず男前に仕上げてみせます!

だけでは、なかなかお金なんて貸せないですよね。


当たり前だけど、この当たり前がなかなかできていない。

これが、実は創業したい人の現実なんです。


普段から厨房にこもってひたすら料理をしていたり

日中はサロンでカットしながら夜は後輩の指導をしていたり

普段からパソコンを触らない人にとっては

この創業計画書というのは、かなり厄介な存在なんです。


実は、そんな僕も独立する時は作っていなくて苦労しました。

創業したら日本政策金融公庫にお金を借りよう。

漠然とそう決めていましたが、なかなかうまくいきません。


とある、創業セミナーに参加した時の事です。

セミナーが終わって先生のところに駆けつけて

僕の事業に対する想いや計画を必死で伝えました。

そして、お金を借りたいというコトも。


だけど、その先生がおっしゃったのは

創業計画書がなければ借りることなんて出来ないの一言でした。

僕の夢が一瞬で打ち砕かれた瞬間でした。


ちょうど、子供も生まれたばかりで

念願の一級建築士に合格。

両親を説得して、ようやく独立したばかりなのに

いきなり計画がつまづいたわけです。


そこから、どうしたかというと

その先生のところに通うようになりました。

忙しい先生だったので会えるのは月に一度か二度。


何をやっていたかというと

先生の質問に答えるというコト。


僕のような店舗設計のプロで

テナントを探す事ができる人はいなかったので

それが僕の強みだと思っていました。


だけど先生からは、他にもいるんじゃないという質問。

まさかいないだろうとは思っていましたが

いざ質問されると、自信がなくなってしまいます。


一度帰宅して、ほんとうにやっている企業はないか

インターネットで片っ端から調べます。


そして、京都の会社をピックアップしてリストにします。

そうする事で、本当にやっている会社がないという事を

はじめて伝えることができるようになります。


こうして他にも質問されたら調べて書く。

ひたすらこの繰り返しを行っていました。

すると、だんだん創業計画書らしくなってくるんです。


そうしたら、人に見てほしくなります。

他の創業セミナーに行っては計画書を見てもらう。


見てもらうと、また違う質問がもらえます。

それを繰り返すうちに、やりたい事が

どんどん明確になりました。


そうして、ついに想いの込もった創業計画書を持って

日本政策金融公庫に行き満額融資を得ることができました。

あの時、先生に合わずに公庫に行っていたら

おそらく融資を実行してもらう事はできなかったと思います。


だから、当社に来られるお客様には

必ず創業計画がどこまで進んでいるか伺います。

計画書を拝見させて頂くことで

実際に行う仕事内容にも変化がありました。


本当にやりたいコトを伺える事で

物件探しで聞いていたエリア以外の場所を進めたり。

店舗設計ではやりたいイメージとは異なる提案をしたり。


まさに、創業計画書をベースにした

お店づくりを行っていたのです。

これは、とても大きな収穫でした。


実は、東京で店舗設計の仕事をしている時にも

言われたとおりの図面を書いてプレゼンしても

なぜか、決まらないという仕事がいくつもありました。

その原因がわかった気がしています。


そして、今では当時創業計画書で書いた通り

定期的な創業セミナーをしたり

ロゴやチラシ、ウェブといった販促のサポートをしたりと

計画書の通り事業を拡大する事ができています。


これから、創業を目指す方が

もし、このnoteを見てくださったとしたら

必ず計画書を作りはじめてください。


もし、物件が決まっていて工事中という人でも

決して遅くはありません。

そして、そんな創業計画書は気がつけば事業計画書となり

あなたの企業と一緒に成長するものとなるはずです。


自分の分身のような存在。

それが、創業計画書なんだと思います。

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