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節分から一夜明けて

恵方巻も食べず、豆も撒かずに節分が終わりました。
子どものころは祖父母が同居していたこともあり、この種の伝統行事をきっちりやる家庭で(恵方巻は聞いたこともなかったけどね)、豆を撒く時は、
「鬼は外 福はうち」
ではなく、
「鬼は外 鬼は外 福はうち」
と、「鬼は外」を二回言わなくてはならないという鉄の掟がありました。
(なぜか祖父がそこに強くこだわっていた。)

豆撒きの後は、歳の数だけ豆を食べるわけですが、七歳の頃、
「七つじゃ足りん! もっと食べたい!」
とゴネる私に祖父が、
「ほんなら、じいちゃんの分も食べてくれ」
と豆をわけてくれたことを今朝、唐突に思い出しました。
「食い意地! その頃からか!」
という自分へのツッコミと共に、私が小四の時に亡くなったじいちゃんへの懐かしさがこみ上げてきて、朝っぱらから泣きそうな感じに……。
好々爺的な要素はゼロに近い、おっかない祖父だった分だけ、この種の思い出が余計に胸に沁みます。

節分みたいな伝統行事に限らず、イベント化していると非難されがちなハロウィンだって、クリスマスだって何だって、こういう思い出の入り口になり得るんだから、どんどんやった方がいい気がしてきました。

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