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『橋田邦彦・現象学・アーレントの再解釈』

『橋田邦彦・現象学・アーレントの再解釈─生活世界における公共性と倫理─』が小取舎から発刊いたしました。
著者は公立鳥取環境大学人間形成教育センター特任教授である岩田直樹氏。

岩田氏が1990年代から2000年代半ばにかけて書き継いだ四つの論考と四つのコラムをもとに構成しています。
鳥取出身である生理学者・医学者である橋田邦彦の思想、人間の尊厳や自由の重要性を訴えたドイツからアメリカに亡命した政治哲学者アーレント、そしてドイツの哲学者フッサールが提唱した、人間が経験する現実を直接的に観察することによってそれがどのように意味を持つのかを分析する現象学をもとに、「近代(モダン)とは何だったか」「ポスト・モダンに必要なものの見方、倫理はどういうものか」などについて考察した一冊です。

■橋田邦彦とは
橋田邦彦は1882年に鳥取県倉吉町(現倉吉市)に生まれた。
日本で最初に「実験生理学」を提唱するなどして生理学者・医学者として多くの業績を上げ、その名声ゆえに近衛文麿・東條英機両首相より文部大臣として招聘された。このため、太平洋戦争敗戦後にGHQよりA級戦犯容疑者として指名され、警察が迎えに来た際、服毒自殺をした。

■本書について
お話をいただいた定有堂書店に先行して発売開始。amazonで販売中。
順次鳥取県下書店で取扱いたします。
定有堂書店/汽水空港/邯鄲堂/ブックセンターコスモ吉方店/喜久屋書店国府店/今井書店各店/鳥取ブックセンター郡家店

出版:小取舎
著=岩田直樹
価格 1,980 円(本体 1,800 円+税)/ 314 頁/ 四六版
ISBN:978-4-9912491-2-9 C0010
発行日:2023 年 2 月 28 日


▼CONTENTS
はじめに

1 章 . 橋田邦彦の思想とその源泉─総力戦体制下の科学と思想─
[コラム] 科学と生の関係考えぬく 橋田邦彦没後50年に寄せて

2 章 . 廣松渉は「近代的世界観」を超克しえたか─20世紀哲学の一断面─
[コラム] 「根源的なるもの」をめぐって─科学論断章─

3章 . 「活動的生活 vita activa」、あるいは「世界への愛 amor mundi」
   ─マルクス/マルクス主義に抗するアーレント─
[コラム] 木村敏氏講演によせて 鳥取県立図書館開館六周年記念

4章 . 生活世界・公共性・倫理
[コラム]「自然」はnatureなのか─柳父章著『翻訳の思想─「自然」とNATURE』を読む─

おわりに 


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