3月28日
歳をとってから何かを始めるのもいいけれど、それはそれなりにしかならないと思うのだ。
そうなるとやはり、英才教育のように小さい頃から色んな習い事なんかをしていると良いのかと考えるが、どうなのだろう。
小学校3年生の時、昼休みに同級生が自慢気にピアノを弾いて見せるのが羨ましくて、私も弾けるようになりたい!と、ねだる私に母はピアノを習わせてくれた。お金もなかっただろうに、感謝である。小学校3年生でピアノを始めるのは遅いと周りに言われた。みんな3才とか5才とかで始めるものらしい。
母の実家にあった、母の姉が小さい頃弾いていたというアップライトピアノを、わざわざ九州まで送ってもらった。とても古いものだったけれど、少し手入れして直した後、ずっと使っていた。
ピアノでコンクールにでたりするほど、上手にはならなかったけれど、中学1年生の合唱大会で私が伴奏をすることになり、最優秀賞を獲れたことが本当に嬉しかった。「空駆ける天馬」という王道の曲ではない、ちょっとヘンテコな曲だった。よければ聴いてみてください。
じゃんけんで負けたため、とても難しい曲をすることになり、最初は皆落ち込んでいたのだ。クラスのなかに音楽をできる人も少なかった。伴奏者だったけど、指揮者さんの指導やみんなの歌声指導もした。ほんとうに懐かしい。
このころから、私は音楽に夢中だったのだ。
そんな一つ一つの種まきが今の私に繋がっていると思うと、めったに過去を振り返らず、私の辞書には「たられば」がないのだけれど、過去が愛おしくなる。
種、まいておいてよかった。今は音楽がないと生きられない。
そんな2月28日。
エチカ
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