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豚汁とおにぎり。祈りを込めて

低気圧って奴はほんとうにどうして、もう! ホントにもう!
なぜにこんなに体に作用するのかしらね。
まだ西のはるか遠くにいるはずで私の住む街には到達していない、昨日。

目覚めと共に頭痛を連れてくる。だましだまし過ごすけど、やはりムリ。ロキソニンのお世話になって仕事へ。仕事中はロキソニンが効いて人格も変わって無敵モードになるから、自分の不調なんてそっと奥にしまってそっちのけでとにかく動き回る。

そっちのけにしちゃったからか、仕事帰りから調子が悪くなった。
頭痛、吐き気、喉の痛み。
マズイ。マズイな。久しぶりにアイツと再会かな。家に帰ったら、寒気まで。
こりゃ、ホントにマズイ。
家族にエマージェンシーコールを発動。
すべての家事を夫に託す。でもコトリ達のお世話だけはして21時台にはベッドに潜り込む。なんとなく発熱したと思うけど夢見つつ眠りの世界へ。

気が付いたら、朝。
雨の音で目が覚める。まだ小雨の音。昨日ほどの不調はない。検温して熱もなし。よかった。

「気が重いね」
夫もちーちゃんも、同じような言葉を発して朝、出ていく。雨脚が強くなる。私たちの街は夕方がピークらしい。雨の日の通勤通学は本当に憂鬱だよな。足元は濡れて肌寒くて、電車に乗ったら湿気と人混みに包まれる。みんな殺気立つ密室車両、本当に気が狂ってしまいそうになる、私は。
さらに、夕方どれだけの雨になるのか。
警報級の大雨って。どんだけ。

家族が無事に帰宅できますように。

それぞれ自宅からかなり遠いところへ行っているから、無事に帰宅できるかを考えると不安が押し寄せてくる。考えても仕方ないのだけどとにかく道中無事であってほしいと泣きたくなるくらい、不安になる。

不安にのみこまれないように。
こんな日は、豚汁とおにぎりを作る。
祈りを込めて。
(念のため感染対策で、マスクをして作る)

いつかの台風の日、地震が続く日々、大雪の時も私は鍋たっぷりの豚汁とおにぎりを作った。

不安な時こそ、しっかり食べる!
食べやすくて温かくてホッとする食べ物を!
の精神が私の中には宿っているからだ。

豚汁の具材を切って、炒めて、煮る。味噌は家族が帰ってきてから直前で入れる。今はまっているシソわかめふりかけで、おにぎりを握る。

祈りを込めて、切って、炒めて、煮て、握る。

手の込んだものではないけど、いざという時にすぐに口に入れられるおにぎりと、温かい具沢山の豚汁を添える。
シンプルだけど、この祈りの組み合わせはごちそうだと私は思っている。
さらに一緒に食べれば、疲れと不安はどこか遠くへ消えて、ホッとする。

そんな日を、この家族になって何度も繰り返してきた。

祈りを込めて、でもそのことは私の心の中だけの秘密。
「おつかれさま!」って言いながら一緒に食べる時間を信じて、祈って。
帰りを待つ。
それまで、やはり低気圧の影響が体に届き始めているので体力温存と回復のために、すこし眠りにつこう。

今日は野菜室でそろそろ熟れていた、
バナナ救出作戦も決行。バナナケーキも一緒に。
無事に帰って来れますように。








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