困った時の友の話。
20代最後の年に癌に罹患したダンナ君。
同世代の友人知人はたいがい「友人の癌」に免疫がない。
緊急手術やら入院やら突然の告知やらで右往左往する私に「困った事があればまず言ってみて、できるできないに関わらず」というような事を言ってくれた人が2人ほどいた。
できる範囲で手伝います!という仲間も数人。
この非常事態においてとても頼もしく感じた。
結論を言うとそのうちの誰も何もしてはくれなかった。
皆自分の生活があるから当然です。
自分の生活をしながら「できる範囲」はごく狭いし、「出来る限りの協力」にはまあまあ限りがある。
困っていた事についての情報を投げてくれたけど、そんなのはとっくに調べ済みだったりして。
結局ヘルプを出しても皆に断られるのが孤独感を強める事につながり、距離を置いてしまった。
……初動はそんな感じだったが、2人とも交友関係は広く浅くで、知人の年代も職種も多岐にわたる。
闘病が長引くうちにお見舞いをくださった方々、カンパしようか?と言ってくれた海外在住の友達、〇〇が親戚の癌に効いたからとわざわざ購入してお手紙と一緒に持ってきてくださった方も。
今の時代、欲しい情報は親指一本で得られるし、そんな事は自分でとっくにやっている。
困っている時にありがたいのは情報じゃなくて具体的な行動だと勉強させられる出来事だった。
ちなみに癌にはナマコが良いとかそういうやつは全然要らない。。
藁を投げてよこされるのは正直言って迷惑だけども、断っておくと初動の時の皆の気持ちにももちろん感謝しています。
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