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9月28日。ぼくは市役所へ行った後、商店街へ立ち寄った。目的は自宅の鍵の修理だ。ひよの怒りの鍵投げにより、ぼくの心のように微妙に曲がってしまった鍵を直してもらうのだ(使えないことはない)。鍵のことで悩んだ時は、やはりこのお店だった。この商店街には約60年前から、鍵屋としての腕や知識をいまだに磨き続けて錆びつかせない職人がいた。 この鍵屋さんとの出会いは、数年前にさかのぼる。ぼくがまだ伯父の介護で走り回っていた頃だ。伯父が自宅の鍵を何度も失くしてしまうトラブルに見舞われていた