新たなる俸給のために(十三日目)

 恥ずかしいことに日数を数え間違っており、先刻修正した次第であることを告白せねばならない。
 明日よ。わたしは愈々「収穫」であり続けなければ身を滅ぼすことになろうと思えてならない。あらゆる「集合」に順化していく全き人々を観察するたびに、わたしは外道をえっちらおっちらして、光さえ見捨ててしまうようなくらしになったことに絶望する。
 特別朝などはその自覚から始めなければならない。
 規範意識と理不尽の継ぎ接ぎにあって「そういうもの」と言ってのけ、間違っても「災禍」と口にせぬ人々の強さは値千金である。
 わたしは人々のその強さを羨ましく思い、そうして今も甘えているのである。

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