天使たちとの共同戦線(十七章、フェアの会話術)
オンブ「戻りました。」
イプノ「了解。どうだった?ミィディアは。」
オンブ「話をちゃんと聞いてくれました。」
イプノ「将来有望そう?」
オンブ「・・・どうですかね。次に行った時分かると思います。」
イプノ「そうか。楽しみだね♪」
〜〜〜〜〜
ドラーク「プロイビー。今下界はどんな感じー?」
プロイビー「さっきオンブがミィディアに会ったみたい。」
ドラーク「オンブ?潜入中のアイツがよくミィディアに会えたわね。」
プロイビー「どうやらイプノの命令らしいわ。催眠の解き方を教えてこいですって。」
ドラーク「は〜?何考えてんのアイツ。」
プロイビー「ほんと。昔から何考えてるかわからないやつよね。そうだ‼グラントなら少しは何考えてるか分かるんじゃない?」
グラント「あたしにだって分からないわよ笑。でも予想はできるわよ〜♪多分アイツ、ミィディアを好敵手にするつもりよ。」
プロイビー「ミィディアを好敵手に⁉」
グラント「そう。遊び相手になって欲しいのよ。アイツ基本暇で退屈してるから。」
フェア「戻りました〜。」
ドラーク「お帰り〜。ゆっくり休めた?」
フェア「ええお陰様で。戻ったばかりで悪いのですがこれからミィディアに会って来ますね。」
グラント「・・・もしかして。」
フェア「そのもしかしてです。会話術を教えてきます。」
プロイビー&グラント&ドラーク
「「「行ってらっしゃ〜い‼」」」
〜〜〜〜〜
フェア「久しぶりです。ミィディア‼元気にしてますか?」
ミィディア「ああフェアか!それなりに元気だぞ〜?」
フェア「良かったです♪今日はわたしの会話術を伝えにきました!誰にでも通用する言葉の天使の会話術を。」
ミィディア「マジで⁉どんなのか楽しみだ。」
フェア「では早速。伝えることが多いので始めさせていただきますね?まずは会話の聞き手か話し手かによって変わるスタンスの取り方についてです。」
ミィディア「聞き手か話し手かで取るスタンスがあるのか?」
フェア「はい。これは相手がよく喋る相手かあまり喋らない相手かによって使い分けてください。」
ミィディア「分かった。」
フェア「まず相手がよく喋るタイプなら当然ですが聞き手のスタンスに回ってください。具体的には基本は相手の話を聞いて話が途切れそうなら次の話題の呼び水を出してください。」
ミィディア「でも呼び水が浮かばなかったら?」
フェア「浮かばなくても大丈夫です。思い出したように相手が話していた内容で気になっていたことを引っ張り出せばいいです。例えるなら〝そういえば、〜って具体的には〇〇なんでしたっけ?〟みたいな感じで。これを繰り返せばとりあえずは会話はつながります。」
ミィディア「成程ね〜。」
フェア「じゃんじゃんいきますよ〜。次はあまり相手が喋らない時のスタンスです。相手が喋らない場合は話し手に回る必要があります。例えば〝今日は〜をする?〟とか〝今日はどうする?〟と聞いてみてください。」
ミィディア「・・・相手にしたいことがない場合はどうするの?」
フェア「そうしたら〝私は〜をしたいんだけど〟を頭につけて聞いてみてください。そうしたらあなたのしたいことを相手に伝えることもできますし相手にしたいことも聞けます。相手にしたいことがない場合は自分のしたいことを相手がしたいかしたくないかの2択で聞くことができます。そしたらしたい場合なら言葉がなくても頷いてくれますししたくないなら次にしたいことを出してまた聞いてみれば良いでしょう。」
ミィディア「そうしていってしたいのがあれば次に進めるわけか。」
フェア「その通りです。これで話し手聞き手スタンスの完成です。次は話を始めるときに意識することについてです。」
ミィディア「話を始める時に意識すること?」
フェア「はい。会話は積み重ねが大切です。この意識することは会話を積み重ねる為のツールと言っていいでしょう。いいですか?意識することはたったひとつ。〝共感〟です。」
ミィディア「共感?」
フェア「そうです。相手に対して共感を示しましょう。相手の持っている持ち物や話の内容なんでもいいです。〝わかる〜‼︎〟とか〝それ美味しいよね!〟とかですかね。そういったことを繰り返しましょう。またこの共感を示すときの示し方にもポイントがあります。」
ミィディア「示し方もあるの⁉」
フェア「ありますよ〜。それは興味を持つことです。積極的に聞けばいいです。〝それでそれで?〟みたいな感じで。これで積み重ねも完成です。次に・・・。」
ミィディア「まだあるのか⁉」
フェア「そうですよ〜。沢山あるって言ったじゃありませんか笑。次からは少し分かり易いですよ。特定の場面で使える小技ですから。」
ミィディア「小技?」
フェア「はい。まずは相手に対して自分の印象を高める時のポイントです。これは会話をする時にたまに相手にポジティブな感情を伝えましょう。例えるなら〝〜するのって楽しいね‼〟みたいに。あとはお世辞を言わなければならない時のポイントですが・・・。」
ミィディア「お世辞を言わなければならない場合なんてないからそれはいいよ。」
フェア「学生の時はそうかも知れませんが社会人になれば否が応でもありますよ〜?聞いておいて損はないかと。」
ミィディア「・・・じゃあ一応聞いておくよ。」
フェア「どうもです♪じゃあお世辞を言わなければならない場合のポイント。それはお世辞を言い切ること。この時言うのを迷いながら言ってはいけません。そしてもう一つ大切なのがお世辞は一言で終わらせてはいけません。連発しましょう。そして最後の会話術です。」
ミィディア「・・・やっと最後か・・・汗。」
フェア「良かったですね♪最後は感謝の仕方ですね。」
ミィディア「感謝の仕方?」
フェア「はい。感謝にも抑えるべきポイントがあるんですよ?」
ミィディア「そうなのか・・・。」
フェア「感謝は相手がしてくれた〝働き〟に感謝しましょう。例えば〝〜してくれて、助かったよ!ありがとう‼〟みたいな感じで。」
ミィディア「・・・流石言葉の天使だな。」
フェア「見直しました?」
ミィディア「大分。」
フェア「まぁこれで私の会話術は一通り伝えさせていただきました。次は・・・オルゴを伴ってくると思います。」
ミィディア「オルゴを伴って・・・?」
フェア「はい。そろそろあなたの罪の償いが終えるので今後の流れを説明しに。」
ミィディア「・・・ってことはそろそろお別れってことだよな・・・。」
フェア「大丈夫ですよ♪急に消えるなんてことはビランチはしません。それにオルゴと降りてくるのはそれも含めて考える為でもあるのですから。」
ミィディア「・・・そっか。」
フェア「では、また来ますね。」
そう言うとフェアは消えていった。
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