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中華ちまきのおはなし【フードエッセイ】
もち米のむっちりボディーのお出ましか、と思いきや
あっという間に覆される概念よ。
笹を開ければ
ピーナッツ、カシューナッツ
高野豆腐、干し椎茸が
ぶああああっと溢れだすのは
まるで旨みの宝石箱や〜〜
思わず彦摩呂節になるのです。
![](https://assets.st-note.com/img/1719068417718-gQZuKa0AZj.jpg?width=800)
清荒神の坂をのぼると
赤と水色のorionの提灯がぼんっと現れる。
今日はここで知人のライブがあって
この前いっしょに一乗寺へ行った子と
どしゃ降りの雨の夕暮れ向かう。
お酒を飲みながらライブを楽しめるということで
ハイボール片手に開演までしばらく待つんだけど
なんせ胃袋にはミャンマーの浅煎りコーヒーだけなので
お腹はぎゅーーーっと空く。
メニューをちらっと見れば「中華ちまき」の文字。
"包まれた"ものを想像させる食べ物は
無性なワクワク感があって思わず注文した。
笹に包まれ正体不明な姿でありながらも
そのずっしり皿に重鎮する佇まいは美しいのです。
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きっと551の中華ちまきのように
もち米がむぎゅっと詰まってる
むっちりボディーがお出ましなんだろうな〜
そんなことを思いながらいざ開けてみれば
ぶああああーーーっと
なだれを起こすように溢れだす具材たちよ。
ピーナッツ、カシューナッツ
高野豆腐、干し椎茸がお出ましで
私の中華ちまきの概念が覆されたのだ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145103851/picture_pc_16973f5391b081ade5160224a4aee480.jpg?width=800)
もち米むぎゅっとな551的中華ちまきは
もちろん好きで
あのむっちりボディーな弾力感に
包まれたい〜ってなることはあるんだけど
食べ進めるうちに「もう満足です!!」って
必要以上に満たされることもあるのだ。
それに反して、この中華ちまきは
清楚的な要素がぎゅっと詰め込まれてて
一見全てにおいて気品と思いきや、
この私の手にかかればイチコロよって時に
ぶああああって旨さ放出するんだから
それはもう反則的な美味しさなのです。
そしてね、
かりっ、じゅわああ、ぷちぷちっ、もちもち~って
愛しのオノマトペが溢れる喜びよ。
咀嚼するにつれて
味が奥深しく拡張してゆくんだから
もうそれはそれは幸せで、、、
中華ちまきを噛み締めながら
ハイボール片手に
ゆったりとした音楽に身を包まれる贅沢と言ったら
もうわたくしは
あの敬愛する鶴見氏の天国行きを感じました。
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