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今日、点した光が、またいつか

「思い出」の明るい光が、遠い昔に点されたものでも、驚くほどに遠いその時間を越えて、何の気なしに今日という日にまで届いて、照らしてくれたりする。
光の速度は元々すごいものだが、想い出の光が届く、その距離のこれまたすごいことといったら。
意外な昔から、意外な光が届いて、今日の自分の見えにくい手元を照らし出したりするのだ。――ホントにささいな何気ない記憶すら、今日という日を不意に照らしてくれる光になるのだから、驚きである。

と、いうことは、今日また点した光が、明日以降をもまた、(もしかしたら遠い未来の日も、)照らしてくれたりもするかもしれない。

ここまでの自分の道を振り返ってみれば、別に「暗夜行路」というわけでもなかった。

ずいぶん、明るく照らされた道を、私は歩かせてもらっていたわけであるよ、うむ。

それならば、自らも意識的に。
できるなら。どうせなら。
明るく、楽しく、美しく、気持ちの良い、そんな光を。
まずは、今日という一日に。
そしてこれからも、一日一日に。
点すように心がけよう。
――自分の歩いていく道は、まずなるべく自分が照らすようにしよう。