文化欄#15 「機密文書の展覧会」

美術手帖の3月20日付の記事に以下のようなものがあった。

明日、3月24日から4月8日まで、「ウィキリークスとイギリスのアート団体「a/political」がコラボレーションした初の展覧会「States of Violence」がロンドンで開催される」という。

この展覧会では、ウィキリークスが発表した米国の外交文書をもとにした作品群も展示されるとのこと。

ウィキリークスは、2006年にオーストラリアのジャーナリストであるジュリアン・アサンジによって設立。内部告発者が匿名性を保ちながら提供した、検閲やその他の制限を受けた機密文書を1000万件以上公開してきた。その結果、創設者のアサンジは、アメリカへの引き渡しに備えてロンドンの刑務所に留置されており、スパイ活動法により175年の懲役を受ける可能性に直面している。

出典:(https://bijutsutecho.com/magazine/news/exhibition/26905)

これらの出版物を開いた者は、1917年に制定されたアメリカのスパイ活動法によって訴追される危険性があり、本展では来場者に文書の一部を開示するという。「来場者全員が、能動的であれ受動的であれ、アサンジが余罪に直面しているのと同じ犯罪に関与することになり、法の見えない危険性を私たち全員に知らしめようとする試みなのだ」(プレスリリースより)。

出典:(https://bijutsutecho.com/magazine/news/exhibition/26905)

人間の活動と監視、言論の自由等をテーマにした展覧会ということで、出展者の作品にとどまらず、会場の確保や法務等、様々な人々が入念な準備・確認を行ったのだろうと思われる。


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