メディカルハーブって、なに?

メディカルハーブを直訳すると、薬草になります。

薬草というとあまり身近に感じられないかもしれませんね。

そもそも”ハーブ”とは、生活に役立つ香りのある植物のことをいいます。そのなかでもハーブに含まれている成分を健康維持のために使おうとする分野を”メディカルハーブ”といいます。なので、スーパーで売っているハーブ達も、成分や特性を理解し使用することで、”美味しいハーブ”であり、”メディカルハーブ=薬草"ともいえるのです。

人類は長い歴史のなかで、ケガや病気の際に身の回りの薬草で自らを癒してきました。そして経験や直感に頼っていた原始的な医療を体系立てたのは、紀元前400年頃の古代ギリシアの医師ヒポクラテスでした。彼は400種にも及ぶハーブを処方しています。その後もハーブの有用性は支持され続け、発展を遂げ、ハーバリストがおおいに活躍する時代もありました。

19世紀に入ると、ハーブに含まれている多様な成分のなかから特定のものだけを抽出、単離することができるようになり、さらにその物質を薬草から抽出するのではなく、科学的に合成するようになりました。そして1928年にペニシリンの発見を機に、自然薬に代わって本格的な化学合成薬の時代が幕をあけました。この抗生物質は、伝染病や感染症などのうつる病気にとても有効です。また、西洋医学は、骨折や器質的疾患にもとても有効です。

現在は心身症や、生活習慣病などの慢性的な疾患が急増しており、疾病構造に変化がある中で、今では代替療法となったメディカルハーブも見直されつつあります。それは代替療法としてのメディカルハーブの活用によって、体と心のバランスを回復し、不調の原因を取り除き本来の体の状態にもどし自然治癒力を高めることを目的としていることが、慢性疾患に有効であると思われているからです。

そして、一人ひとりの心の問題や体質、栄養(食生活)、運動、休養といったライフスタイルなど、トータルなケアを実践していく代替療法の良さが再評価されています。

メディカルハーブは、"植物療法"と呼ばれることもあります。

"植物療法"には、メディカルハーブのほかに、アロマセラピー、フラワーレメディ、森林療法、園芸療法などがあり、すべて植物を利用した療法です。


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