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万葉集翻案詩

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万葉集翻案詩2編:『純な関係』

※今回は2首1組です。

我が里に
大雪降れり
大原の
古にし里は
降らまくは後

(「万葉集」巻②・103)
天武天皇

『純になる』

僕が住む里に
景色を白一色に
染め抜くほどに
雪が降り積もったよ

君が住む
古びた大原の里に
この雪が降るのは
もっと後になるからだろうね

雲の間から不意に漏れた
光の雫を一滴
心に落とし込んでみると

一瞬にして胸の汚れが
漂白されて純になるから
この気

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万葉集翻案詩:『その姿を見るために』

待つらむと
至らば妹が
嬉しみと
笑まむ姿を
行きてはや見む
(「万葉集」巻⑫・2526)

『その姿を見るために』

“待っているからね”と
君から届いた便り…
それだけで心は
加速度をつけて走り出す

待っている所に着けば
君は僕の顔を見て
嬉しさのあまり
微笑んでくれるだろう

その姿を見るために
早く、少しでも早く
君のもとに行こう

その姿を見るために
僕は今、
この命を生きている

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