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「I.AM」SM Entertainment ドキュメンタリー映画

東京でSM TOWN LIVE 2022が開催されていましたね。
私は2011年と2012年、東京ドームに参戦しました。SMエンタ所属のアーティストが一度に見れてコラボステージも楽しめる、SMファミリーのお祭りです。
この時に初めて少女時代を生で見たのですが、細すぎてびっっっくりしました。細いし腰が高い。針金のように細いのにバキバキに踊ってとてもかっこよかった。東方神起ももちろんかっこよくて拝みたくなりましたが、少女時代の細さが一番衝撃だったかも。


2011年、NYのマディソン スクエア ガーデンで開催したSM TOWNの公演の模様を中心に、各グループのデビュー日の様子やデビュー前の練習生時代、カメラテストやオーディションの映像、アイドルたちが「自分とは」ということについて語っている映像などを盛り込んだ「I.AM」というSMエンタのドキュメンタリー映画があります。

このドキュメンタリー映画は今は動画配信もされており、もう何度も見ているのですが、毎回感動して泣いてしまいます。

亡くなってしまったジョンヒョンやソルリも当たり前に映っていて…。ステージで輝いている彼らを見ることができます。

完璧なビジュアルで完璧なステージを見せてくれる今現在の彼らはもちろん素晴らしいのですが、デビュー前の幼い表情をした彼らがデビューに向けてひたむきに練習している映像があり、これがまた胸にくるのです。

デビュー日まで○○日とテロップが入っていて、デビュー曲を一生懸命練習しているSHINeeやf(X)たち。

泣きながらダンスの練習をしているデビューを控えたソルリや、あどけない顔で「立派な歌手になりたい」と言っていたSJのウニョクが本当に歌手になりあのような歴史ある舞台に立つまでになった、という。

私がいつも必ず泣いてしまうのは、この歌手たちのデビュー日の舞台裏でのシーンです。
楽屋で出番が来るのを待機している少女時代が映って、薄化粧で髪も真っ黒なまだ垢抜けていない素朴な少女たちという感じが、とてもかわいくて。
スタッフが呼びに来て、いざデビューステージに向かう、緊張とワクワクと、あー!ついに!!という気持ちを隠し切れずに大騒ぎしながらスタジオに向かう彼女たちがかわいいし、ステージの下にはファンが待っていてくれて、彼女たちの名前を必死で呼んでいて、それにはにかんでしまう超初々しい少女時代。

そして初舞台が終わって彼女たちが楽屋に戻ってくると、メンバーのご両親がやってくるんです。
それまでメンバーとキャッキャッしてたのが、ご両親の顔を見た途端みんな泣き出しちゃうんですね。
過酷な練習を経て、デビューを勝ち取って、こうやってデビューの日を迎えて、親がそんな子供をしっかり抱きしめていて。
もう私も涙腺崩壊!!

デビューステージで、最初の出だしのポーズをとり、緊張でガチガチの表情のままイントロが流れるのをじっと待っているSHINeeとか、、泣ける!

ステージから戻ってきたジョンヒョンがね…、「初心と謙虚さを忘れずに最後まで頑張ります!」ってハキハキ答えたあと、「…お母さんに…ありがとうと伝えたい…」と言って、泣きだしちゃうの。私もまた泣く。
そしたら横からオニュが「どした?どした!?」ってひょこっと登場して、なんかもうこの頃から色々とSHINeeっぽい笑

今活躍している全てのグループに、この「デビュー日」という日があって、きっと舞台裏ではこんな風にそれぞれのストーリーがあるんだろうな、と思うともうそれ全部見せてくれ!と思う。

でも、こんな風にデビューできる子たちってピラミッドのてっぺんのほんの一握りなんですよね。
それ以外の成功しなかった沢山の子供たちがいて。
小学生くらいから競争してきて早ければ10代半ばでデビューしてきたなんて、アイドルたちってそうとう根性すわってんだろうなと思います。


映画の中で所属アーティストたちがただの自分と、芸能人としての自分との違いを語っていました。
「自分とは」っていうことを。

自己に迷いを感じたと語り、芸能人としての自分と本当の自分との乖離に悩みながら成長してきた、悩みだすととことん落ちていきそうなタイプの人たちがいる一方、今が幸せ!デビューして本当の自分を発見することができた!超ハッピー!みたいなタイプもいたり、素の自分もテレビの中の自分も全く変わんないけど?と語るメンバーもいたり、神経が細かそうな人や、底抜けに明るい人がいたりと、短いインタビューでそんな人柄が垣間見れるような映像になっており、そこがおもしろかったです。

いいなと思ったのが、元H.O.Tのカンタさんが

「みんなこれから人気の絶頂を迎えると思うけど、そのあと、誰もが自分の居場所を見つけようとすると思う。そのとき後輩を助けてあげられる先輩でいてあげなくちゃ」

ということを言っていたことです。

人気の絶頂をむかえると、誰でもあとはゆるやかに落ちていくわけですよね。
言い方が悪いけど、落ち目の歌手になっていくっていう。

このカンタさんも、一度超人気者になって、その後だんだん人気も落ち着いてきたときに、この芸能界でどうやって生き延びていくかみたいなことを悩んだんだと思うんですが、そんな自分の経験をふまえて後輩の力になってあげたいと、この映画のインタビューで言えていることがすごいと思いました。

今、こんな大舞台に立ってキラキラ輝いて第一線にいる人たちも、だんだんと新しい若い人たちに今の場所をとられていくわけですよね。
韓国アイドルはすごく踊るし、それを30歳過ぎになっても同じようなレベルでかっこよくできるかっていったらちょっと微妙だろうし。

アイドルは若くてかっこよくてかわいい、人生で一番素晴らしい時期に精一杯踊って歌って魅せるっていうのが美しいんだとも思うんです。
や、もちろん年を重ねたからこそ出せる魅力っていうものはありますが。

普通の人にはない恵まれた才能や美貌、そして本人のたゆまぬ努力があってここまできたスターたちなわけですから、どこかでうまく「アイドル」から脱皮して、芸能界で長く生き残れるようになれたらいいと思いました。
生涯アイドルというのももちろんすてきです。それが本当はずっと見ていきたい姿ですが、きっと若い時と同じようには活動できないので、どこかで路線変更が必要になってくるのではと思います。

彼らはきっと芸能界の汚い部分だってたくさん見ているでしょうけど、瞳が澄んでいるというか、どこか純粋のままというか、そんな人たちが多かったように感じました。

この映画では、すごく一生懸命に生きている、純粋なアーティストたちに出会えます。

「音楽は生きること」と、目をキラキラさせて言っていたBOAがよかった。

デビューしたその時よりも何倍もかっこよく美しく成長した彼らの裏に隠された、アイドルゆえの悲しさ、儚さみたいなものまで感じとれてしまい、ちょっと胸が苦しくなる映画でもあります。

見終わって毎回思うのは

みんな、幸せになれ…(号泣)!!

いや、ほんとに。

ファンを楽しませたい、素敵な姿をお見せしたいっていう、その心が伝わる真摯なパフォーマンス。

いつも大きな感動をありがとう、と思います。

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